今朝の羊蹄山は山頂に笠雲がかかっています。今日も天気は上々ですが、昨日同様暑そうです。
そんな中、衝撃のニュースが。私たちの滞在期間中、ニセコパノラマライン(r66)の一部が通行止だというのです。計画した自転車コースの多くはそこを通ることになっていました。
『昨日も蒸し暑くて大変だったし、自転車じゃなくて車でドライブしよう』と満場一致で決定。通行止区間を迂回して新見峠、神仙沼、五色温泉あたりをぐるっと巡ることにしました。
迂回路のr268の左手には緑の続く北海道らしい景色が広がっていますが、ここは一車線のクネクネ道。慎重に車を進める運転担当のレイ。
さてその途中、『紅葉の滝という見どころがあるらしい』とサリーナ。しかしそこに行く入口を見落としたのか、地図のポイントを行き過ぎてしまったようです。
少し戻ってみれば、道路脇の薮の間に『紅葉の滝入口』という小さな案内がポツンと立っていました。
その小道は周囲の草木が生い茂って藪になっています。
『え、ここ行くの?』とのつぶやきも聞こえますが、『じゃあ行ってみましょう』とサリーナが先頭で薮の中を下っていきます。
薮はさらに深くなり、伸び放題の草木の枝をかき分け、木の枝を跨ぎながら進んでいきます。
構わず進むサリーナの後ろから『マジか~』『まだ行くの~』という声が。
藪漕ぎで下ること10分ほど、『あった!』とサリーナ。
『え、これ?』と赤い帽子のサイダー。
そうです。これが紅葉の滝。落差5mほどのかわいい滝でした。
とりあえず着いた~と喜ぶレイナ、レイ、サリーナ。
調べた印象とちょっと違ったというサリーナですが、今は夏なので流れる水量が少ないのかもしれません。
秋になれば紅葉に囲まれて、また違った姿を見せてくれるのでしょう。
では戻ろうと、今度はサイダーを先頭に進む4人。
しかし小さな丸太の橋に差し掛かり、『こんな所を通ったっけ?』。迷子になった?
『ずっと下ってきたのだから、帰りは上りのはずですよ!』とは冷静なレイナ。
滝のすぐ手前に上りの脇道を発見。ああよかった~ 来た道を帰るだけだったんですが、こんなこともあるんですね。
ちょっとワイルドなハイクでしたが、上って上って無事道路に帰り着きました。
では車で再び出発!
クネクネ道を進み新見峠を越えて、二車線のニセコパノラマライン(r66)に入ると、左手に眺望が現れてきました。
草木の間から見えているのは岩内の町と日本海、そして積丹半島です。
なだらかな緑の丘が幾重にも連なる風景の中、レイの運転で車は快調に進みます。
そして、神仙沼レストハウスに到着。
神仙沼は後日ガイドツアーに参加する予定なので、ここではレストハウスの北200mほどのところにある展望所に行ってみました。笹とダケカンバに囲まれた木道を歩いていきます。
この展望所、高い所にあるわけではなく、周りにダケカンバも茂っているのでそれほど見晴らしがいいわけではありません。
それでも共和町の田んぼが広がり、その奥の三角山、そして日本海と積丹半島が見えます。
そして、海に突き出た白い一連の建物。泊原子力発電所です。
展望所をあとにニセコパノラマラインを下っていくと、通行止の箇所に出てきました。ここからは左折してr58に入らなければなりません。
その通行止の前には報道関係と思われる車両が停まっています。道路の右手の山の方を見ると、井戸掘削用の塔屋の下から白い煙が吹き出しているのが見えました。
これがr66一部通行止の原因となった蒸気噴出です。ここで地熱発電の資源量調査のための掘削を行っていたところ、蒸気が噴出しヒ素を含む処理水が川に流出したというのです。
蘭越町のHPによれば、その後8月29日に井戸の埋め戻しが完了したとのこと。地熱は日本に多く存在する再生可能エネルギー資源として期待しているのですが、開発のリスクなど課題もありそうです。
r58に入り、右手にはニセコアンヌプリの裾野から尻別川に至る豊かな森の景色が広がっています。
ほどなく五色温泉に到着しました。山の湯宿の雰囲気ある建物です。
五色温泉の名前の由来は、『泉質が5種類もある』とか『湯の色が日によって五色に見える』などから来ているそうです。今日はまだ時間が早いので、温泉は後日訪れることにして周辺を少し散策。
ここはイワオヌプリの登山口。そして、登山の手前のちょっとした散策路『五色温泉園地』もあります。
『熊注意』の看板の横を通り、橋を渡ります。
橋を渡ったらちょっと広めのスペースに出ました。展望所と言えるかな?
正面に五色温泉湯ノ谷があり、その上にイワオヌプリの頂らしきとんがりが顔を出しています。湯ノ谷には『野湯』があり、野天に湯溜まりを見つけて浸かる人もいるそうです。
さらに左手を見れば、先ほど通った五色温泉の建物、そして露天風呂が見えます。大らかな雰囲気ですね~
私たちは散歩はここまでにして、車で先へと進みます。
山の間にちょっとだけ見えるイワオヌプリの頭。
イワオヌプリ(1,116m)はアイヌ語で『イワウ・ヌプリ(iwaw-nupuri)』、『硫黄の山』を意味するとか。ニセコ連峰で最も若い火山だそうで、山頂付近に樹木はなく剥き出しの岩肌が見えます。
その手前の山の頂にもゴツゴツとした黒い岩が立ち並び、不思議な景色をつくっています。
さて、今回のドライブの見所はほぼ終了。ここからは車でさーっと下って倶知安へ。駅前で蕎麦の昼食をとり、スーパーで買い物を済ませてコテージに戻ります。
おまけの行程。しばらく休憩したら、車で近くの温泉へ。今日はコテージから6kmほどの昆布温泉郷にある『ホテル甘露の森』を選んでみました。
お湯は柔らかい感じのいわゆる『美人の湯』。緑の木々に囲まれた露天風呂はとてもいい雰囲気でした。
みんな美人になってコテージに戻ったら、またしてもテラスで豪華な夕食だ!
まず前菜はカプレーゼにカポナータ。カプレーゼのモッツァレラチーズはニセコチーズ工房のハードなタイプで、とても美味しい。
そしてメインは、サイダー渾身のブイヤベース。魚介のダシの効いたスープがうまいのなんの! この下には魚やアサリ、ジャガイモ、パプリカも隠れています。
さて、今日はニセコ周辺を車でラクラクドライブの1日でした。明日も暑そうだからドライブかな~