今日は国際的な観光地のバラデロで一日過ごします。
当然ここはビーチリゾートといきたいところなのですが、生憎今、北米を大寒波が襲っており、キューバもめずらしく荒れた天候になっています。ということでこれはお日さまが照って風がなかったらということにして、まずは自転車で少し遊びます。
朝食前に一走りしよう! バラデロは午後になるとハバナからのバスなどで道が混雑するそうなので、珍しく早起きした私たち。まずはバラデロの西側ゾーンを走ります。昨日バラデロに入る直前に見たラグーンの先端にある、リゾートホテルの SuperClub Paradiso Puntarena まで行ってみることにしました。
朝日を受けて、『気持ちいい〜!』 と快走するサリーナ。
この西側ゾーンを一時間ほど楽しんだらいったんホテルに戻り、朝食を済ませて今度は東へ向かいます。
バラデロは幅1kmほどの砂州が長さ20kmほど続いており、その北側のフロリダ海峡側には白い砂浜が、南側のカルデナス湾側には南自動車道路(Autopista Sur)という意味の広い道が続いています。
東側のゾーンにはいくつか見どころがあります。その一つがデュポン・ハウスとして知られるマンシオン・ザナドゥ(Maison Xanadu)です。
南自動車道路からデュポン・ハウスへ向かうと、川のようなラグーンのようなところを渡ります。
フランス革命で米国に亡命した大富豪デュポンは、かつてバラデロの半分を所有し、1930年、ここにゴージャスな住まいとゴルフ場をつくりました。
今その施設はキューバ政府の所有となり、見学ができて最上階のバーでくつろぐことができます。
この2階は9室のホテル客室になっており、宿泊者はゴルフ場の利用ができるのでゴルフ好きには良いかも!
当然ここからは海の眺めも最高です。
せっかくなのでバーで一杯いただきましょう。
ここが個人所有だったとは! 大富豪ってケタが違うね〜
デュポン・ハウスをあとにして、東側ゾーンのもう一つの見どころである砂州の先端付近にある自然保護区へ向かいます。
しばらく走ると建物は少なくなり、右手には運河とマングローブの林、左手には雑木林が続くようになります。このあたりは車は全く通りません。
枝道を入ってしばらく行くと、道にロープが渡してあり係のおじさんがいるゲートが出てきます。どうやら自然保護区に入ったようです。
これを抜けてさらにしばらく行くと、自然保護区のガイドのホセ・アンヘルさんがいました。
『やあやあ、君たち、日本人かい! そうか、日本はすばらしいよな〜、ボクは合気道を習っているんだよ。』
『合気道は空手や柔道と違って哲学だよね。え、日本人なのに知らないの? それから漢字には意味があってすばらしい。君たちの名前も意味があるんでしょう?(うらやましそうに)』
ということで、田んぼとか塩とか、私たちの名前を説明したり書いたり、大いに盛り上がりました。
ひとしきり漢字教室が終わったところで、エコガイドツアーに出発します。
これは蟻塚だよ〜
ここはさすがに自然保護区だけあり、とてもたくさんの植物が見られるのですが、私たちにはサボテンくらいしかわからないのでした。
そのサボテンも何種類もあるのですが、ただ、サボテン、サボテン、サボテン・・・(笑)
大きな木だな〜と思ったら、ホセがこれはサボテンだよと教えてくれました。ひゃ〜、サボテンってこんなに大きくなるんだ。びっくり! このサボテンの樹齢は500年とも言われているそうですが、本当かな・・・
このエコガイドツアーは徒歩15分程度のミニツアーですが、それなりに面白かったです。
自然保護区のそばにも白砂のビーチがあるので下りてみました。
ここには私たち以外誰もおらず、とてもきれいなところなのですが、残念ながら今日も寒いので水には入れません。
さて、やって来た道を通ってバラデロ中心部に戻りましょう。
バラデロの街中の建物はどこにでもあるようなコンクリートブロック造のものが多いのですが、リゾート施設の中にはビーチの日よけ傘に使われているような、草葺き屋根の簡単な東屋などもあります。写真はマリーナの建物だったと思いますが、変わった形ですね。。
ここ数日、風はずっと北風。おお、何とキューバに来て初めての『追い風』ではないですか!
これまでの鬱憤をはらすがごとく、疾走するサリーナ。
街までの15kmを30分で走り抜けたのでした。この速度、ロードバイクに乗る方だったら普通かもしれませんが、私たちとしてはかなり速いのです。(笑)
街中まで戻ったら昼食をいただきましょう。ビーチ近くのレストランに午後2時過ぎにやってきました。快適な気候のキューバでは、ランチはやはり屋外でいただくのが気持ちがいいです。
手前は魚介類のスープ。このあと小エビのクレオールソースなどを試しました。海の幸が豊かなキューバでは魚介類はどこでもおいしいです。
ここで珍しいものを発見。これは電動自転車か電動アシスト自転車でしょう。
日本では前者はほとんど普及せず、後者もようやくここに来て少し見掛ける程度です。物資があまり豊かでないキューバにこんなものがあるとは、ちょっと驚きです。
お日さまが顔を出してきて、ようやくリゾートの雰囲気に。
水は結構冷たいけど、勇気ある人たちが泳いでいました。(TOP写真)
しかし私たちが水に浸かるには寒すぎます。ということでここはバチャバチャやっている人々を見ているだけ。
残念ながらここでもシュノーケル活躍の機会はなかったのです。
ビーチリゾートは諦め、夜にレストランに繰り出すと、そこでは案の定キューバ・ミュージックがやられていました。ルンバ、マンボ、チャチャチャ、ボレロ。キューバのレストランの多くではこうしたキューバゆかりの音楽が奏でられています。この音楽に耳を傾けながら、バラデロの夜はゆっくり更けて行きました。
さて、明日はここバラデロを離れ、いったんハバナに戻ります。