21B
開催日 | 2021年03月09日(火)〜 |
参加者 | シロスキー/クッキー/マージコ/サリーナ/サイダー |
案内人 | 渓斎英泉/歌川広重 |
総合評価 | ★★ |
難易度 | ▲ |
走行距離 | 550km |
地域 | 関東・東海・近畿 |
宮ノ越/広重
ヴァーチャル・サイクリング木曽街道の記録。日本橋を出て難所の碓氷峠、和田峠、鳥居峠を越え、京の三條大橋まで。東海道より鄙びていて、現代でも旅情を誘う歴史的なこのコースは実走も可能ですが、今回はヴァーチャルで辿ります。
基礎情報:カミーノ・デ・木曽海道六拾九次
地図:Googleマップ/gpxファイル/GARMIN Connect/Ride With GPS
トライアル用地図:ビジター用/メンバー2人用/メンバー4人用/メンバー5人3チーム用
番号 | 宿場名 | 国/都府県 | 累積距離 | 絵 師 | 版 元 | 画題 | 本陣 | 脇本陣 | 旅籠 | 人口 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
01 | 日本橋 | 武蔵国/ 東京都 |
START | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道續ノ壹 日本橋 雪之曙 |
- | - | - | - | - |
02 | 板橋 | 同上 | 10km | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道 板橋之驛 |
1 | 3 | 54 | 2,448 | 清水夏大根 |
03 | 蕨 | 武蔵国/ 埼玉県 |
20km | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道 蕨之驛 戸田川渡場 |
2 | 1 | 23 | 2,223 | わらびりんご/初夏収穫 |
04 | 浦和 | 同上 | 25km | 英泉 | 保永堂 | 支蘓路ノ驛 浦和宿 淺間山遠望 |
1 | 3 | 15 | 1,230 | 大根 鰻蒲焼 |
05 | 大宮 | 同上 | 31km | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道 大宮宿 冨士遠景 |
1 | 9 | 25 | 1,508 | |
06 | 上尾 あげお |
同上 | 39km | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道 上尾宿 加茂之社 |
1 | 3 | 41 | 793 | |
07 | 桶川 | 同上 | 43km | 英泉 | 保永堂 | 岐阻街道 桶川宿 曠原之景 |
1 | 2 | 36 | 1,444 | |
08 | 鴻巣 | 同上 | 51km | 英泉 | 保永堂 | 岐岨街道 鴻巣 吹上冨士遠望 |
1 | 1 | 58 | 2,274 | 雛人形 |
09 | 熊谷 | 同上 | 67km | 英泉 | 保永堂 | 岐阻道中 熊谷宿 八丁堤ノ景 |
2 | 1 | 19 | 3,263 | 木綿・絹織物、熊谷染、うちわ、五家宝 |
10 | 深谷 | 同上 | 79km | 英泉 | 保永堂 | 岐阻街道 深谷之驛 |
1 | 4 | 80 | 1,928 | 深谷ネギ |
11 | 本庄 | 同上 | 90km | 英泉 | 保永堂 | 支蘓路ノ驛 本?宿 神流川渡場 |
2 | 2 | 70 | 4,554 | 本庄絣 |
12 | 新町 | 上野国/ 群馬県 |
99km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 新町 |
2 | 1 | 43 | 1,437 | 養蚕 |
13 | 倉賀野 | 同上 | 106km | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道 倉賀野宿 烏川之圖 |
1 | 2 | 32 | 2,032 | |
14 | 高崎 | 同上 | 111km | 広重 | 保永堂 | 木曽海道 六拾九次之内 高? |
0 | 0 | 15 | 3,235 | だるま、だるま弁当、鳥めし、上州朝がゆ |
15 | 板鼻 | 同上 | 119km | 英泉 | 保永堂 錦樹堂 |
木曾海道 六拾九次之内 板鼻 |
1 | 1 | 54 | 1,422 | |
16 | 安中 | 同上 | 123km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 案中 |
1 | 2 | 17 | 348 | 自性寺焼 遠足マラソン |
17 | 松井田 | 同上 | 132km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 松井田 |
2 | 2 | 14 | 1,009 | |
18 | 坂本 | 同上 | 141km | 英泉 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 坂本 |
2 | 2 | 40 | 732 | 峠の釜飯 碓氷関所、碓氷峠 |
19 | 軽井澤 | 信濃国/ 長野県 |
152km | 広重 | 保永堂 錦樹堂 |
木曽海道 六拾九次之内 輊井澤 |
1 | 4 | 21 | 451 | 碓氷峠『力餅』 |
20 | 沓掛 | 同上 | 157km | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道 沓掛ノ驛 平塚原雨中之景 |
1 | 3 | 17 | 502 | 蕎麦 |
21 | 追分 | 同上 | 162km | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道 追分宿 淺間山眺望 |
1 | 2 | 35 | 712 | |
22 | 小田井 おたい |
同上 | 168km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 小田井 |
1 | 1 | 5 | 319 | |
23 | 岩村田 | 同上 | 172km | 英泉 | 保永堂 | 木曾道中 岩村田 |
0 | 0 | 8 | 1,637 | 安養寺/ 信州味噌発祥の地、鯉、清酒寒竹 |
24 | 塩名田 しおなだ |
同上 | 178km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 塩なた |
2 | 1 | 7 | 574 | 川魚料理 |
25 | 八幡 | 同上 | 181km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 八幡 |
1 | 4 | 3 | 719 | 凍み豆腐 |
26 | 望月 | 同上 | 185km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 望月 |
1 | 1 | 9 | 360 | |
27 | 芦田 | 同上 | 190km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 あし田 |
1 | 2 | 6 | 326 | |
28 | 長久保 | 同上 | 196km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 長久保 |
1 | 1 | 43 | 721 | 銘酒『白菊』 立岩和紙 |
29 | 和田 | 同上 | 204km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 和田 |
1 | 2 | 28 | 522 | 和田峠、鮎めし弁当、野沢菜、東餅屋『力餅』 |
30 | 下諏訪 | 同上 | 227km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 下諏訪 |
1 | 1 | 40 | 1,345 | 塩尻峠、塩羊羹、温泉 |
31 | 塩尻 | 同上 | 239km | 英泉 | 保永堂 錦樹堂 |
木曾街道 塩尻嶺 諏訪ノ湖水眺望 |
1 | 1 | 75 | 794 | 酒、養蚕、ワイン |
32 | 洗馬 せば |
同上 | 245km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 洗馬 |
1 | 1 | 29 | 661 | 洗馬煮、名酒『松本諸白』 |
33 | 本山 | 同上 | 248km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 本山 |
1 | 1 | 34 | 592 | そば切り発祥の地 |
34 | 贄川 にえかわ |
同上 | 256km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 贄川 |
1 | 1 | 25 | 549 | 漆器 岩魚蕎麦 |
35 | 奈良井 | 同上 | 263km | 英泉 | 保永堂 | 岐阻街道 奈良井宿 名産店之圖 |
1 | 1 | 5 | 2,155 | 鳥居峠、檜曲物 |
36 | 藪原 | 同上 | 268km | 英泉 | 保永堂 | 木曽街道 藪原 鳥居峠硯ノ清水 |
1 | 1 | 10 | 1,493 | |
37 | 宮ノ越 | 同上 | 276km | 広重 | 錦樹堂 | 木曾海道六十九次之内 宮ノ越 |
1 | 1 | 21 | 585 | 漆器、わさび漬 松茸そば |
38 | 福島 | 同上 | 284km | 広重 | 保永堂 錦樹堂 |
木曽海道 六拾九次之内 福し満 |
1 | 1 | 14 | 972 | 福島関所、漆器、鮎の塩焼、酒『七笑』『中乗り』、スンキそば |
39 | 上松 あげまつ |
同上 | 293km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 上ヶ枩 |
1 | 1 | 35 | 2,483 | 寿命そば、朴葉巻、わらび餅、桶 |
40 | 須原 | 同上 | 306km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 須原 |
1 | 1 | 24 | 748 | 桜花漬、五平餅 |
41 | 野尻 | 同上 | 314km | 英泉 | 保永堂 | 木曾路驛 野尻 伊奈川橋遠景 |
1 | 1 | 19 | 986 | 野尻の七曲がり 檜の木工品 |
42 | 三留野 みどの |
同上 | 322km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 三渡野 |
1 | 1 | 32 | 594 | |
43 | 妻籠 つまご |
同上 | 327km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 妻籠 |
1 | 1 | 31 | 418 | 馬籠峠、蘭(あららぎ)桧笠、ろくろ細工、五平餅、鯉の甘露煮 |
44 | 馬籠 まごめ |
同上 | 335km | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道 馬籠驛 峠ヨリ遠望之圖 |
1 | 1 | 18 | 717 | 栗おこわ |
45 | 落合 | 美濃国/ 岐阜県 |
340km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 落合 |
1 | 1 | 14 | 370 | |
46 | 中津川 | 同上 | 344km | 広重 | 錦樹堂 | 木曾海道六拾九次之内 中津川 |
1 | 1 | 29 | 928 | 栗菓子 ひつまぶし |
47 | 大井 | 同上 | 354km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 大井 |
1 | 1 | 41 | 466 | 寒天、玉乃御膳 朴葉鮨 |
48 | 大湫 おおくて |
同上 | 367km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 大久手 |
1 | 1 | 30 | 338 | 美濃焼 五平餅 |
49 | 細久手 | 同上 | 374km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 細久手 |
1 | 1 | 24 | 256 | |
50 | 御嵩 みたけ |
同上 | 386km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 御嶽 |
1 | 1 | 28 | 600 | |
51 | 伏見 | 同上 | 390km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 伏見 |
1 | 1 | 29 | 485 | |
52 | 太田 | 同上 | 398km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 太田 |
1 | 1 | 20 | 508 | 蜂屋柿/干し柿 銘酒『御代桜』 |
53 | 鵜沼 | 同上 | 408km | 英泉 | 保永堂 | 木曾街道 鵜沼ノ驛 従犬山遠望 |
1 | 1 | 25 | 246 | 焼きまんじゅう 銘酒『梅花無尽』 |
54 | 加納 | 同上 | 425km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 加納 |
1 | 1 | 35 | 2,728 | 和傘 |
55 | 河渡 ごうど |
同上 | 431km | 英泉 | 保永堂 | 岐阻路ノ驛 河渡 長柄川鵜飼舩 |
1 | 0 | 24 | 272 | 鵜飼 子持鮎昆布巻 |
56 | 美江寺 | 同上 | 436km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 みゑじ |
1 | 0 | 11 | 582 | 富有柿 |
57 | 赤坂 | 同上 | 445km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 赤坂 |
1 | 1 | 17 | 1,129 | 柿羊羹 |
58 | 垂井 | 同上 | 451km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 垂井 |
1 | 1 | 27 | 1,179 | 美濃紙発祥の地 垂井の清水 |
59 | 関ヶ原 | 同上 | 456km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 関ヶ原 |
1 | 1 | 33 | 1,389 | |
60 | 今須 | 同上 | 460km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 今須 |
1 | 1 | 13 | 1,784 | |
61 | 柏原 | 近江国/ 滋賀県 |
464km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 柏原 |
1 | 1 | 22 | 1,468 | 伊吹もぐさ |
62 | 醒井 さめがい |
同上 | 469km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 酔ヶ井 |
1 | 1 | 11 | 539 | ニジマスの甘露煮 |
63 | 番場 | 同上 | 473km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 ?場 |
1 | 1 | 10 | 808 | サイボシ/薫製馬肉、赤かぶ漬 |
64 | 鳥居本 | 同上 | 479km | 広重 | 保永堂 錦樹堂 |
木曽海道 六拾九次之内 鳥居本 |
1 | 2 | 35 | 1,448 | |
65 | 高宮 | 同上 | 485km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 高宮 |
1 | 2 | 23 | 3,560 | 糸切餅 |
66 | 愛知川 | 同上 | 493km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 恵智川 |
1 | 1 | 28 | 929 | 酒『旭日』 鯉のあめ煮 |
67 | 武佐 | 同上 | 503km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 武佐 |
1 | 1 | 23 | 537 | 丁稚ようかん 赤こんにゃく |
68 | 守山 | 同上 | 519km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 守山 |
1 | 1 | 30 | 1,700 | |
69 | 草津 | 同上 | 525km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 草津追分 |
2 | 2 | 72 | 2,351 | うばが餅 |
70 | 大津 | 同上 | 540km | 広重 | 錦樹堂 | 木曽海道 六拾九次之内 大津 |
2 | 1 | 71 | 14,892 | 走い餅 |
- | 三條大橋 | 京都/ 京都府 |
550km | - | - | - | - | - | - | - | |
本表の本陣数、脇本陣数、旅籠数、人口数は宿村大概帳(天保年間/1830-44年)による。また版元は初摺と考えられる摺りの版元。 木曽海道六拾九次:Wikipedia/木曽街道/中山道/木曾路名所図絵/中山道広重美術館/中山道を歩く - 旧街道ウォーキング - 人力/浮世絵に聞く!/電子足跡/木曽街道六拾九次 昔と今/わたし彩(いろ)の『江戸名所図会』 ■浮世絵大系 15(別巻3)/座右宝刊行会・編集制作/集英社/1975年 ■広重・英泉の木曾街道六拾九次旅景色 天保国絵図で辿る 古地図ライブラリー/堀晃明/人文社/2001年 ■広重・英泉木曾街道六拾九次 望月義也コレクション/合同出版/2011年 ■中山道名物今昔/サンライズ出版・編/1998年 ■岐蘓路安見絵図/宝暦6年(1756年)/中山道の案内本 ■中山道分間延絵図/東京美術 |
この企画の基本的なことについては カミーノ・デ・木曽海道六拾九次 を参照ください。今回の企画は5人の参加で賑やかになりそうです。サイダーとクッキーは単独参加で、シロスキー、マージコ、サリーナの3人はチームでの参加。サリーナは平日はインカ道を走っているので、週末だけ帰国して木曽街道を走るそうな。(もちろんヴァーチャルで。) 今回の旅の供は泉ちゃんこと渓斎英泉と、広ちゃんこと歌川広重です。よろしくです。(笑)
注記:写真は当日のものとは限りません。
累積距離:サイダー15km/クッキー11km/チームシロ19km(シロスキー0km/マージコ19km/サリーナ0km)
日本橋
木曽街道は昨日から走り始める予定でしたが、雨だったので一日延期して今日からになりました。朝8時半の気温は9°C。
木曽街道は中山道の異称で一般的には中山道と呼ばれることの方が多いと思うので、ここでは両方の名称を使いますが、使い分けに意味はないものと思ってください。まあ、多くは中山道で、木曽付近では木曽街道と呼ぶことが多くなると思いますが。
出発地は五街道の起点と決められた日本橋です。泉ちゃんはここの雪景色を描きましたが、今日はその雪はありません。空は全体としては白いですが所々水色が見えるので、そろそろ晴れるでしょう。
道路元標(オリジナル)
橋の中央には現在は日本国道路元標が埋め込まれています。これが、国道1号・4号・6号・14号・15号・17号・20号の起点です。現中山道は
さて、出発しましょう。まずは日本一の繁華街である中央通りを北に向かいます。誰でも知っているデパートの三越があり、三井財閥、今の三井グループの本拠地の三井本館の前を通って行きます。それが神田ゾーンに入るとどこかごちゃごちゃっとした雰囲気になり、二階建のしもた屋まで出てくるから面白いですね。昌平橋を渡って電気街からおたく文化の聖地に変わった秋葉原をかすめ、湯島聖堂のうしろで神田明神の鳥居を眺め、御茶ノ水から本郷に入ります。通りは本郷通りになります。
駒込駅付近の中山道
本郷三丁目の交差点には『本郷も兼康までは江戸の内』と川柳によまれた『かねやす』があります。かつては加賀藩前田家の御守殿門だった東京大学の赤門を眺め、東京大学農学部の前までやってくると、本郷通りから国道17号線が分岐します。ここにはかつて中山道の最初の一里塚がありました。角に立つ高崎屋は江戸時代から続く酒店で、両替商も兼ね『現金安売り』で繁盛したそうです。 おばあちゃんの原宿『巣鴨地蔵通商店街』を通り抜け、庚申塚の交差点に出ます。ここは中山道の立場(宿場間の休憩所)として栄えたところで、泉ちゃんの木曾街道『板橋之驛』はここを描いたものとされています。
板橋という名の橋
そしていよいよ中山道最初の宿場である板橋宿に入ります。
現中山道の国道17号線は高速道路を上に載せた広い道ですが、幸運なことにここは旧中山道としてかつての道が残っています。人間のスケールの道で歩いて買い物をするのに丁度いいです。板橋の名は本編でも書いたように石神井川を渡る橋で、これは何代目かが今日もそこに架かっています。
板橋の名物にはかつて清水夏大根というものがあり、最近そのリバイバルに取り組んでいるそうですが、どうなったかな。今は春なので夏大根でなくともおいしいですから、これはしばらく試す機会がなさそうです。
本日の走行距離を見てみると、クッキーは11kmで板橋宿。チームシロの伏兵マージコはなんと19kmで蕨宿まで行っている。これはマークしておかないといけなさそうだ。
累積距離:サイダー30km/クッキー37km/チームシロ34km(シロスキー0km/マージコ34km/サリーナ0km)
寛永寺の早咲き桜
朝8時半の気温は14°C。すごく暖かいですが風がちょっとあります。
昨日私は板橋宿の先の志村まで走りました。その先で現在の中山道は新河岸川を渡ります。今昔マップを見てみると、江戸時代の新河岸川は朝霞市と和光市の境辺りで荒川に合流していたようで、ここまでは延びていませんでした。ということで、江戸を出て最初に渡る大きな川は荒川になります。当時、このあたりの荒川は戸田川と呼ばれており、泉ちゃんはそこを『蕨之驛 戸田川渡場』として描きました。当時はどんぶらこ=って渡っていたんですね。現在そこには戸田橋が架かっているので、横を通る新幹線を眺めながらひと漕ぎで渡れます。
戸田橋を渡るとほどなく蕨で、ここも板橋同様、旧中山道としてかつての街道が残っています。さすがに建物は高層化され、ちょっとしたビルやマンションが目立ちますが、古い木造住宅もまだ少し残っています。ここは道幅がかつての街道を感じさせてくれます。
武蔵野線が近づくと焼米坂です。泉ちゃんが描いた『浦和宿 淺間山遠望』はこのあたりとする説があります。ここには『名物新やき米』を食べさせる立場茶屋があったそうですが、今日はほぼ住宅地で茶屋はなさそうです。焼米はポン菓子のようなものかと思ったらそうではなく、籾付きの米を焼いてから殻を取り除いたもので、主に保存食として利用されたようですが、旅人の携帯食にもされたのでしょう。
それにしても浅間山は影も形もありません。(笑)
櫃まぶし
武蔵野線を越えると浦和です。浦和も現在の中山道である国道はかつての街道とは別に通されていますが、さすがに県庁所在地だけあり旧街道周辺もすっかり都市化されています。浦和の名物は鰻の蒲焼きで、一説によるとこのあたりが蒲焼き発祥の地だとか。これは喰わねばなるまい。
まあ、そうこうしているうちに大宮に入りました。ここまではいい勝負です。クッキーはどこか寄り道したらしく、いつもより4km多く走ったようでトップに躍り出ました。チームシロは昨日に引き続きマージコが走っていて2位。あたしがビリを引きました。(笑)
累積距離:サイダー45km/クッキー59km/チームシロ53km(シロスキー0km/マージコ53km/サリーナ0km)
不忍池の柳
朝9時の気温は11°C。昨日普通の眼鏡で走ったら案の定、花粉にやられました。目が痒い。今日は目薬を付けて、ゴーグルに近いスポーツグラスにしたので少しはいいでしょう。
中山道は大宮宿に入りました。しかし泉ちゃんが描いた『大宮宿 冨士遠景』にあるような富士山は見えませんでしたよ。どこかに見えるところがあるのでしょうか。そして大宮も浦和同様に大きな街で市街化されており、かつての街道を思わせるものはまったくといっていいほどありません。ここは氷川神社にでもお詣りしておしまいにしましょう。氷川神社は武蔵国一宮だけありとても立派です。そうそう、大宮といえば大宮公園の桜が有名ですが、さすがにちょっとまだ早いですね。
次は上尾宿ですが、その前に泉ちゃんが『上尾宿 加茂之社』で描いた加茂神社に寄りましょう。宮原駅の少し北にあります。ここには文政十年(1827年)八月御迁宮と刻まれた石灯籠が残っています。上尾も宿場らしいものはほとんど何も残っていないようですが、庚申塔、脇本陣井上家の鬼瓦、上尾宿発祥の地で地元では『お鍬さま』と呼ばれる氷川鍬神社あたりが見所でしょうか。
さて、今日は桶川宿までということにしましょう。桶川はここまでより宿場の雰囲気が残っているところです。江戸時代の穀物問屋矢部家や旧旅籠の小林家、府川本陣跡の冠木門といったところが見所。
累積距離:サイダー45km/クッキー81km/チームシロ63km(シロスキー0km/マージコ63km/サリーナ0km)
結局花粉にやられています。だるい。というわけで、今日は休養日にしました。とは言ってもみんなは走るんだよね。チームシロは熊谷宿の手前。クッキーはそのさらに先の深谷宿で、私は40km近く差を付けられています。ちょっとちょっと。まあ、まだ一日走れば追いつく距離なのでそう焦りはしませんけどね。でもとにかく、このあとの花粉次第ってところもありますよ。
累積距離:サイダー60km/クッキー81km/チームシロ139km(シロスキー38km/マージコ86km/サリーナ15km)
土曜日は久々に土砂降りの雨で休み。今日の朝11時の気温は17°C。昨日と打って変わって快晴で暑いくらい。花粉も少なそうなので走りに出かけます。でも風は6m/sとちょっと強い。
桶川を出て鴻巣に向かいます。道はまっすぐで平坦。関東平野は広いな。桶川はかつては紅花で有名だったようで、これは今日も市のシンボルとなっているそうですが、紅花の花は夏なので今の時期は見られませんね。
鴻巣の名の由来の一つに、『高台の砂地を「コウ(高)のス(洲)」と言い換えた』というものがあります。これは桶川市北東部から鴻巣市南部の古来からの鴻巣郷の地形的特徴と合致します。高台ではあるのですが、今や街道の周囲には人家が立ち並んでいるので、これといった眺望はなし。しかし街道を離れちょっと外に出ると、そこには広い空が広がっています。
雛人形
鴻巣で有名なものはなんといっても江戸中期に始まった雛人形で、鴻巣雛(こうのすびな)として売り出しています。通りにはいまだに人形店が並び、毎年『鴻巣びっくりひな祭り』が行われています。その中には、1,800体を超えるひな人形で飾られた日本一高いピラミッドひな壇(31段・高さ7m)の展示もあります。
陽光桜
鴻巣を出て熊谷に向かいます。鴻巣宿と熊谷宿との間には、日光裏街道との交差点であり、間の宿(あいのしゅく)であった吹上宿がありました。吹上の名称はどうやら風が吹き上げることと関係があるようです。ここは荒川からすぐのところなので、実際に自転車で走って大変な思いをしたこともあります。泉ちゃんの絵を見るまでもなく、荒川の土手からはよく富士山が見えるでしょう。
クッキーは予定の通り週末は休み。ところがチームシロはここでついに大将のシロスキーが走り、副将のマージコに加えて南米から帰ってきた(笑)助っ人サリーナもちょっと走って、なんと139km地点。あたしはまだ60km地点をうろうろしていて、80kmも引き離されてしまいました。しかしこのチームは持久力に難ありと見たので、そのうち追いつくことができるでしょう。
そう言えば今日、東京はサクラの開花が宣言されました。今年は早いなと思ったら、去年と同じだそうです。
累積距離:サイダー75km/クッキー103km/チームシロ161km(シロスキー60km/マージコ86km/サリーナ15km)
不忍池の桜
朝9時の気温は13°C。とても気持ちのいい気温と湿度。あちこちで芽吹きがあり、緑がきれいになってきました。
さて、中山道は吹上を出て熊谷へ。ここからは荒川の土手道になるので、昔も景色が良かったでしょうね。荒川の土手に出るとすぐ権八地蔵があります。ここが泉ちゃんが『熊谷宿 八丁堤ノ景』で描いた場所でしょう。かつては近くに御狩屋(みかりや)という茶屋があったはずです。
さて、熊谷ですが、ここは荒川サイクリングロードの最上流部なので、首都圏のサイクリストにとってはおなじみのところかもしれません。土手道を降り、内陸に入るとかつての熊谷宿です。ここは現在は新幹線が停車するそれなりの規模の都市となっており、かつての宿場の雰囲気はまったくありません。江戸時代を思わせるものとしては『熊谷うちわ祭』がありますが、これは愛宕八坂神社の例大祭で、祭りに合わせて表面に柿渋を塗ったうちわが配られたことからこの名がついたそうです。しかしそれは明治時代のことでした。
食べ物としては五家宝(ごかぼう)が有名だそうですが、これは水戸の吉原殿中とそっくりで、水戸の出身者が文政年間(1818 - 1829年)に熊谷に伝えたとする説があります。五家宝は熊谷以外の埼玉県各地でも売られているようで、我らがマコリンによればどこぞに通常の倍くらいのぶっとい五家宝があるそうな。いずれにせよ現代的な洒落た菓子じゃあないので、わざわざ買って食べることはないと思いますが、食べたらなつかしいかもしれません。
熊谷からは荒川に戻らずそのまま内陸を行き、深谷を目指します。道は相変わらず平坦で飽きちゃうよ。(笑)
累積距離:サイダー90km/クッキー125km/チームシロ170km(シロスキー60km/マージコ95km/サリーナ15km)
谷中/観音寺の築地塀
朝9時半の気温は11°C。今日は22°Cまで上がるそうですが、出掛けは曇っていて肌寒いくらい。しかしほどなく雲は退いて行き、青空が出てきました。
深谷は現在NHK大河ドラマでやっている渋沢栄一の生まれ故郷です。ドラマにも出てくるように、このあたりは農業が盛んで現在は深谷ねぎが有名です。かつてここには渋沢らによって立ち上げられた煉瓦工場があり、全国で4基しか残っていないホフマン窯があります。
荒川の重力圏から利根川のそれに移動してきた道は本庄あたりで完全に後者の重力圏に入ります。ここは中山道でも最大規模の宿でした。これは利根川の水運の影響が大であったからでしょう。驚くことに一時はここへの遷都が検討されていたことがあります。残念なことに宿場の規模が大きかった分火災も多く、江戸時代の遺構はほとんど残っていません。しかいこのあたりは利根川対岸の伊勢崎と同様に絹織物の産地で、本庄絣として有名だそうです。
さてさて、ここのところみんな良く走っていて、あたしがビリ。前とは詰まるどころか逆に引き離されています。ん〜〜〜ん。距離、ちょっと延ばすかな。。
累積距離:サイダー112km/クッキー147km/チームシロ185km(シロスキー60km/マージコ110km/サリーナ15km)
寛永寺の枝垂桜
朝9時の気温は15°C。ウィンドブレーカーがいらないくらいです。
さて、中山道は武蔵国を出て上野国、現在の群馬県に入ります。その最初の宿は新町で、ここで『木曽海道六拾九次』の絵師として歌川広重が初めて登場しますが、次の倉賀野ではまた英泉に戻ります。英泉から広重に変わった理由については様々な推測がされていますが、これは誰もわからないでしょう。
私は実は新町も倉賀野もほとんど知りません。自転車でかすめたことはあるのですが、町の記憶はまったくないので次の高崎にワープします。(笑) 高崎は関東県の方なら誰でもご存知の都市でしょう。群馬県では県庁所在地の前橋を凌いで最大の人口を擁する都市です。北東に赤城山、北西に榛名山が見えます。ちょっと移動すると、日光の男体山や白根山も見えると思います
高崎名物はダルマで、毎年行われるダルマ市は凄い人出だそうです。この他、駅弁のだるま弁当や上州朝がゆといったものが名物として取り上げられていますが、上州朝がゆはどうやら販売中止になってしまったようです。これは朝だけの限定販売でしたが、けっこう人気だったそうです。駅弁におかゆは珍しいですね。東京通勤圏ならではの弁当と言えるでしょうか。
累積距離:サイダー134km/クッキー172km/チームシロ204km(シロスキー60km/マージコ129km/サリーナ15km)
播磨坂の染井吉野
朝9時の気温は11°C。気温はそう高くはありませんが、風がなく日差しがあるので暖かいです。播磨坂の染井吉野の老木はちらほら咲き出した程度ですが、若木はすでに満開!
高崎を出ると徐々に山が近づいてきます。地図を見ると良くわかりますが、関東平野はここまで。これよりいよいよ山に入って行きます。
高崎からは碓氷川沿いに自転車道があるので中山道を行くよりこちらのほうが快適ですから、板鼻の宿はこれまで通りませんでしたが、宿場を思わせるようなものはあまり残っていないようです。しかし400年ほど前に農業用水として開削された板鼻堰が今も流れています。
次の安中は街道らしさは残っていませんが、明治時代の旧碓氷郡役所、新島襄旧宅、復元された旧安中藩郡奉行役宅と武家長屋などがあります。
松井田宿まで来ると街道には古い民家がポツポツ。そして山がぐっと近づきました。もっともよく見える山は、あの頭ががちゃがちゃな妙義山。碓氷峠への期待が高まりますね。
累積距離:サイダー156km/クッキー194km/チームシロ219km(シロスキー60km/マージコ144km/サリーナ15km)
朝9時半の気温は14°C。晴れですが珍しく雲が多いです。
旧碓氷峠見晴台
中山道は峠の釜飯で有名な横川駅を過ぎると坂本宿の手前に碓氷関所がありました。現在は関所跡に東門が復元され、隣接地に関所史料館が建てられています。南西には頭ががちゃがちゃな裏妙技が見えます。坂本宿に入ると街道はまっすぐで、先に碓氷峠の手前にある、ぽっこりした頭の刎石山(はねいしやま)が見えています。宿の中には数軒古い民家や旅館だった建物が残っていて、僅かながら当時を偲ばせてくれます。
さて、ここからが大変。いよいよ碓氷峠越えです。まあ、現在は新しい国道18号があるのでこれを使えば現碓氷峠を越えるのはさほどむずかしくはありません。この道は勾配が穏やかなのです。しかし、旧碓氷峠を越えようとすると、これはかなり難儀します。山道を押し担ぎしなければなりません。私はここを自転車を担いで下りましたが、登るのは遠慮したいですね。(笑) まあ、登ったつもりで旧碓氷峠に着いたら、名物の力餅でもいただいて一服しましょう。旧碓氷峠には展望所があり、ここからは妙義連峰、浅間山、南アルプス、八ヶ岳といった山々が見えます。
さて、碓氷峠から一気に下って軽井澤宿に入ります。ここは現在は旧軽銀座として知られます。軽井沢の原宿ですね。江戸時代のものはほとんどありませんが、江戸時代初期から営業し、中山道の栄枯盛衰を見てきたつるや旅館や別荘地としての軽井沢の父ともされる宣教師のアレキサンダー・クロフト・ショーが建てたショー記念礼拝堂があります。
旧軽銀座を出たら紅葉の名所の雲場池の横をかすめ、中軽井沢に向かいます。沓掛宿は中軽井沢駅のすぐ北にありました。この宿は浅間山の噴火と飢饉で苦しんだ宿場で、さらに昭和26年(1951年)の大火で建物のほとんどが消失したため、当時を思わせるものはまったくありません。浅間山だけが北に鎮座しているのが時々見えるだけです。
累積距離:サイダー178km/クッキー242km/チームシロ234km(シロスキー60km/マージコ159km/サリーナ15km)
朝9時の気温は10°C。クッキーはどこぞに遠征らしく、しばらく走れないそうです。このままリタイアか? とにかく今のうちに追い抜いちゃおう。
累積距離:サイダー200km/クッキー242km/チームシロ262km(シロスキー60km/マージコ187km/サリーナ15km)
『是より南 木曽路』の碑とシロスキーの自転車/1965年
朝8時の気温は11°C。
チームシロはマージコが一人気を吐いていて、暴走中。贄川宿の手前にある写真の『是より南 木曽路』の碑を通り、すでに贄川宿も通過したようです。私はこれより60kmの遅れ。
累積距離:サイダー222km/クッキー242km/チームシロ262km(シロスキー60km/マージコ187km/サリーナ15km)
シロスキーat鳥居峠/1965年
朝9時の気温は17°C。今日は難所の和田峠アタック。ざっと峠付近の5kmを見てみると勾配は10%近くあり、結構きつそうですね。まあ、実走コースは短い坂しかないので何てことはありませんが。(笑)
チームシロはすでに奈良井宿の入口まで到達しているらしい。写真は奈良井宿の先の鳥居峠で、ハイキング中の2名の女性に撮って貰ったという56年前のシロスキー。若い!
累積距離:サイダー246km/クッキー242km/チームシロ272km(シロスキー60km/マージコ197km/サリーナ15km)
播磨坂
朝7時の気温は11°C。播磨坂の染井吉野は満開。お天気上々、ポカポカ陽気で花見日和です。でも日曜日が雨予報なのでそこで花吹雪が舞いそうです。
ここでようやくクッキーを捉えました。チームシロは本日さらに進み、奈良井宿から鳥居峠を越え、薮原宿も通過したようです。
累積距離:サイダー262km/クッキー242km/チームシロ306km(シロスキー94km/マージコ197km/サリーナ15km)
薮原宿/1965年
朝9時の気温は19°C。暑いくらいです。今日は飲料水を忘れて出かけてしまったのでショートコースに変更です。
私の木曽街道は奈良井宿の1km手前まで進みました。本山宿はそば切り発祥の地とされるところなので、おいしい蕎麦でも頂きましょう。そして贄川宿は最初の木曽路の宿となります。ここには岩魚蕎麦というのがあるらしいのですが、どんなでしょうか。まあ、焼いた岩魚と蕎麦が出てくるのだろうとは思いますが、逆に言うとそれ以外はちょっと思い付きませんね。ちょっと検索してみたところ、岩魚は焼きではなく天ぷららしいです。ほ〜ぉ。。
チームシロは大将のシロスキーがどこか走ったらしく40km先を驀進中で、ちょうど須原に辿り着いたところのよう。クッキーはどうやらしばらく木曽海道に復帰できず、このままリタイアとなりそうとのこと。まあ、人生は自分の思いのままとはいかないってことですね。
累積距離:サイダー280km/クッキー242km/チームシロ316km(シロスキー94km/マージコ207km/サリーナ15km)
奈良井宿/2005年
朝9時の気温は18°C。曇りなので暑いとまではいきませんが、かなり暖かいです。そろそろウィンドブレーカーはやめようかな。
さて、私の木曽街道は奈良井宿を通過し、鳥居峠を越えて、藪原宿、宮ノ越宿と進みました。中山道には69の宿場がありますが奈良井宿は34番目のそれで、江戸と京のちょうど真ん中です。
鳥居峠/2005年
この鳥居峠の写真は数枚前のシロスキーのものとほぼ同じところで、御嶽遥拝所(御嶽神社)の鳥居と霊神碑が見えます。シロスキーが通過してから40年後です。(笑) 下草の伸び方の違いは季節によるものだと考えると、40年経ってもあまり変わりませんね。
鳥居峠には熊よけの鐘がありましたよ。まあこの山深さですから熊は出てもおかしくありませんね。実際この翌日に遭遇しました。小熊ちゃんでしたが。これはもちろん近くに母熊が居たってことですね。
宮ノ越宿は松茸蕎麦が名物らしいですが、松茸は秋ですよね。今は季節じゃないので残念。
累積距離:サイダー298km/クッキー242km/チームシロ329km(シロスキー94km/マージコ220km/サリーナ15km)
福島宿付近から見た木曽駒ヶ岳/2005年
朝9時の気温は19°C。今年の3月はずっと気温が高く、各地で桜の開花が観測史上最速だとか、満開時期が最速だとかという報道が相次いでいます。今日はウィンドブレーカーは着て、その下は半袖にしました。
木曽街道は福島宿。ここはかつて関所があったところで、御嶽山と木曽駒ヶ岳に挟まれた地。木曽街道の深部も深部です。場所によって見える山が違いますが、写真は木曽駒ヶ岳です。
御嶽山/2005年
そういえばここまで御嶽山を紹介していませんでしたから、ついでにここで。写真は木曽街道を離れた大滝林道からのものです。
累積距離:サイダー316km/クッキー242km/チームシロ338km(シロスキー94km/マージコ229km/サリーナ15km)
朝8時半の気温は16°C。半袖の上にウィンドブレーカーでちょうどいい。
上松宿から須原宿までは3里9町(約12.8km)で、木曽路の中では一番長い宿間だったそうです。これまでのような大きなアップダウンはありませんが、相変わらず山間の景色が続いています。
前の宿の上松宿の名物は寿命そば、朴葉巻、わらび餅。さすがに山の中だけあり渋いですね。寿命そばはただそう言う名だけで普通の蕎麦らしいです。朴葉巻は、小豆餡を米の粉の餅の皮に入れ朴の葉で包み、い草でゆわえて蒸したものです。柏餅のように平べったくなく、少し楕円形といったところ。わらび餅は現代では本物をいただくのが困難になりつつある食べ物の一つかもしれません。わらびがそもそもあまり採れなくなっていますし、その地下茎から作るわらび粉を原料とするのですからね。
須原宿は五平餅と桜花漬だそうです。五平餅は山方面では比較的よく見掛ける食べ物ですが、これには二種類あります。平べったい『わらじ型』のものと、ほぼ球形の団子状のものです。桜花漬はお湯を注いでいただくもので、ちょっと洒落ていますね。幸田露伴の『風流仏』にはお辰という花漬け売りの娘が出てきます。残念なことに現在桜花漬を製造販売しているところは一軒だけになってしまったそうです。
ユリカモメ
上野公園にはユリカモメがたくさんいます。この鳥は通常はほぼ真っ白ですが、春になると頭が黒くなるそうです。
どうかなと観察してみると、いました、頭の黒いユリカモメが。真ん中のがそれです。ユリカモメは渡り鳥で日本には主にカムチャツカ半島から渡ってきて越冬することがわかっているそうです。そしてこのように頭が黒くなった頃に再び渡って行き、繁殖を行うそうです。ここでいつまで見られるのか、ちょっと観察してみましょう。
累積距離:サイダー334km/クッキー242km/チームシロ360km(シロスキー94km/マージコ251km/サリーナ15km)
朝8時の気温は15°C。
馬籠峠/1965年
先日奈良井宿と藪原宿の間にある鳥居峠を越えたばかりですが、今日は妻籠宿と馬籠宿の間にある馬籠峠を越えなければなりません。妻籠宿と馬籠宿の間はおよそ2里(約8km)で、道中には男滝・女滝や大妻籠などの見どころがあり、現在は木曽路の中でも旧街道の姿がよく残されていて、人気のハイキングコースになっています。
写真は56年前の馬籠峠で、正岡子規の句が刻まれた石碑が立っています。
白雲や青葉若葉の三十里 --正岡子規
累積距離:サイダー352km/クッキー242km/チームシロ466km(シロスキー141km/マージコ310km/サリーナ15km)
ここのところさぼっていたらチームシロに100km以上も差を付けられてしまいました。これはまずい! 敵はあと90kmでゴールなのでちょっと追いつけそうにありません。こうなったらゆっくりまったりマイペースで行くことにしましょう。中山道は馬籠峠を越えて信濃国から美濃国に入りました。中山道の情報は自分が通過した地点についてはできるだけ勉強するように努めてはいますが、さすがにそれも追いつかなくなってきてしまいました。ここからは私がほとんど知らない世界ですので、実走コースをメインにお伝えしたいと思います。
上野のとある幼稚園
朝8時半の気温は13°C。今週はあちこちで入学式が行われています。ちびっ子たちは夢を膨らませて幼稚園や小学校の門をくぐるのでしょうか。それとも不安でいっぱいでしょうか。
不忍池の八重桜
上野公園の染井吉野はすっかり散ってしまいましたが、今は八重桜が満開です。
累積距離:サイダー370km/クッキー242km/チームシロ478km(シロスキー141km/マージコ322km/サリーナ15km)
頭が黒いユリカモメ
朝9時の気温は17°C。頭が黒いユリカモメの写真をどうぞ。このように頭が黒くなったら繁殖ができるよって合図だそうで、春に生まれた1歳以下の個体は黒くならないそうです。目の周りが白いのが面白いですね。
累積距離:サイダー388km/クッキー242km/チームシロ478km(シロスキー141km/マージコ322km/サリーナ15km)
朝7時半の気温は11°C。中山道は濃美地方に入りました。そろそろ長かった山が終わり、平野に出ます。
累積距離:サイダー402km/クッキー242km/チームシロ522km(シロスキー141km/マージコ352km/サリーナ29km)
根津神社
中山道は伏見でちょっと開け、その先で木曽川を渡り太田に入りました。ここからしばらくは木曽川の流れに沿って下ります。
朝9時の気温は11°C。先週は暑いくらいの陽気でしたが今週はそれよりだいぶ低めでした。これくらいがこれまでの平均ではないでしょうか。晴れで爽やか。家の前のつつじが一週間ほど前から見頃になっているので、つつじで有名な根津神社に行ってみることにしました。根津神社は私の定番コースである上野コースのすぐ近くにあります。
ここは江戸幕府五代将軍徳川綱吉が世継が定まった際に現在の社殿を奉建し、兄綱重の子綱豊(のちの六代家宣)を養嗣子に定めた際に、その屋敷地を献納した地です。つまり六代家宣の生まれ育ったところというわけです。1706年に完成した権現造りの本殿・幣殿・拝殿・唐門・西門・透塀・楼門は全てが欠けずに現存し、国の重要文化財に指定されています。つつじ苑はこの時期だけ入苑寄進料として200円かかりますが、これは支払う価値があると思います。鮮やかな緑と艶やかなビビッドカラーで目がチカチカします。
累積距離:サイダー433km/クッキー242km/チームシロ522km(シロスキー141km/マージコ377km/サリーナ31km)
亀戸天神の藤
朝9時半の気温は17°C。中山道は泉ちゃんが鵜飼を描いた河渡までなんとか辿り着きました。鵜飼の鵜の紹介は明日にさせていただくとして、本日の実走コースは亀戸天神コースです。昨日はつつじを観に出かけましたが、藤もぼちぼち見掛けるようになりました。
亀戸天神は藤で有名なので、そろそろ良い頃合いだろうと出かけてみたのです。ビビッドなつつじとはまた違った良さが藤にはありますね。
名所東京百景『亀戸天神境内』(令和三年(2021年)二月 冬の部)
棚からぶら下がる淡い紫色の花。フジは海外にもあるそうですが日本のそれは固有種で、いかにも日本的と思わせるものがあります。花の色は白から写真のものよりもう少し薄いもの、もっと濃いものといく段階かあるようです。木曽海道の案内人の一人である広ちゃんは名所江戸百景『亀戸天神境内』でここの藤を描いています。
累積距離:サイダー451km/クッキー242km/チームシロ522km(シロスキー141km/マージコ377km/サリーナ31km)
鵜
朝8時の気温は15°C。中山道は昨日、河渡宿まで辿り着いていました。泉ちゃんがそこで描いたのは長良川で行われる伝統漁法の鵜飼です。そこで使われるのはウミウだそうで、これはカワウより身体が大きいからのようです。私の定番上野コースで通る不忍池にも鵜がいますが、これはどうやらカワウらしいです。
鵜飼の鵜は呑み込んだ鮎を吐き出させられてしまうんです。しかも大きな鮎は呑み込めないように喉を縄で締められるというから、なんかちょっと気の毒ですね。
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