016 J.S.バッハ/フランス組曲/ドレフュス
前回はスカルラッティのをピアノの演奏で取り上げたので、今回はその時代のものをチェンバロで紹介したいと思います。 そういえば、バッハのイギリス組曲を紹介したときもピアノでしたね。 それなので、今回はバッハをチェンバロで。
バッハの前回のクラヴィーア(鍵盤楽器)物がイギリス組曲だったからという訳ではありませんが、今度はフランス組曲を取り上げます。
この二つの組曲に類似するものとしては、やはり6曲からなる『パルティータ』があります。 こちらはスケルツォやカプリッチョなどが入り、ややイタリア的な趣味です。 一方、イギリス組曲には前奏曲が付けられていて、全体として重厚な傾向がありました。
ここで取り上げるフランス組曲はそういったものがなく、比較的小規模なもので、バッハの後妻、アンナ・マグダレーナのために書かれたものです。 彼女のための練習曲的な性格があったのかもしれません。
この組曲、僕は好きだな。
このレコードについて
組曲の6曲全てをユゲット・ドレフュスが入れたものが、僕のお気に入りです。 彼女の柔らかな音色がこの曲にぴったりな気がします。 曲としては6番が優れているとされているらしいのですが、僕は3番を特に良く聴く。 ジャケット写真は1番から4番までが入った方です。
ドレフュスについてはもう書いたから繰り返さない。
使用楽器は1754年のエムシュとだけある。 この楽器の音はほんとうにこの演奏にぴったりくる。 僕はすごく好きだ。
レーベル:ARCHIV
例のごとく、この曲でも僕は、グールドのをたまに聴く。 このあたりはドレフュスとグールドがあれば僕はいまのところ、充分だ。