0604-2
小佐渡西方面 小木・宿根木コース
開催日 | 2006年05月04日 (木) 快晴 |
参加者 | ジーク/ペタッチ/マーコン/ナオボー マリー/ブンブン/サリーナ/サイダー |
ビジター | マーバ/マージ/ケロガメ |
総合評価 | ★★ |
難易度(P組) | ▲▲△ (▲) |
走行距離(P組) | 88km (42km) |
地域 | 甲信越 |
川茂川沿いをゆく
佐渡の南半分、小佐渡と呼ばれるエリアの西側を走ります。ちょっとした峠越えに始まり、川茂川沿いを小木までのんびり行きます。川茂川の下流にはサイクリングロードがあります。
小木(おぎ)ではたらい舟に乗るも良し、天然記念物の海潮寺の御所桜を見物するのも良し。宿根木(しゅくねぎ)は重要伝統的建造物群保存地区に指定されていて古い街並が見られると同時に、とてつもなく大きな千石船が展示されている博物館にも感動です。西端の沢先鼻をぐるっと廻り弁天岩まではちょっときついアップダウンもありますが、海を隔て台ケ鼻方面への視界が楽しめます。台ケ鼻付近には少しダートが。ここまでは小木付近の一部を除き、車の少ない快適な道です。
弁天岩から真野までの国道は交通量が多く視界もあまり開けていないので、特に楽しい走りができるものではありません。一方、真野から新穂(にいぼ)までの広域農道はアップダウンが激しいものの車が通らない道で、金北山のすばらしい姿を眺めながら走ることが出来ます。
地図ベース:国土地理院20万分の1ベース 山旅倶楽部提供 (描画:カシミール3D 他)
プロフィールマップ 描画:カシミール3D
地図:Googleマップ/gpxファイル/GARMIN Connect/Ride With GPS
発着地 | 累積距離 | 発着時刻 | ルート | 備考 |
---|---|---|---|---|
新穂(標高40m) | Start | 発07:45 | 広域農道 | P組タクシー |
飯持 | 8km | 着08:15 発08:15 |
r81 |
ここから上り |
峠 (標高470m) |
14km | 着09:15 発09:35 |
r81 |
|
川茂 | 20km | 着09:50 発10:30 |
r81 |
P組合流 r65交差点 |
羽茂(はもち) | 33km | 着11:30 発11:45 |
r45 |
|
小木(おぎ) 昼食(魚晴) |
38km | 着12:10 発13:30 |
r45 |
魚晴:0259-86-2085 海潮寺の御所桜見物 |
宿根木(しゅくねぎ) | 43km | 着14:00 発15:00 |
r45 |
佐渡国小木民族博物館 重要伝統的建造物群保存地区 |
沢崎鼻 | 49km | 着15:15 発15:30 |
アップダウンあり |
|
弁天岩 | 62km | 着16:55 発17:00 |
R350 |
P組タクシー 上り(100m)あり |
真野 | 74km | 着17:45 | ||
新穂 | 88km | 着19:00 | 泊:国見荘(面白度★★)7,350円 0259-22-2316 |
国仲平野の田んぼの中を出発
さていよいよ今日から自転車です。今回は異例にもポタリング(P)組とスペシャル(S)山岳組に分けることになりました。佐渡の海だけではなく山も自転車で楽しみたい人と、初級者の両方が無理なく楽しむことができるようにです。
S組はいつものだらだら朝寝坊を返上して早起き。澄み渡った空気の金北山を背景に国仲平野の田んぼの中を出発しました。飯持までは広域農道で車はまったく通らず快適ですが、ちょっとアップダウンがあります。
飯持からいよいよ上り
飯持からr81佐渡縦貫線に入ると川沿いに、いよいよ上りとなります。
下の村ではすでに終わった桜が咲く中を、新緑の芽吹きの準備を始めた薄いピンク色の山を目指し、昨夜から参加の、なんとちっこいタイヤのビジター・ケロガメがダッシュし先頭を行きます。へぇ~、そんなタイヤでも峠を登れるんだね。
サリーナ、ジーク、サイダーと続く。
激坂を行く
車がすれ違うのが困難なほどに道幅が狭まるとそれまで4~5%程度だった勾配が7~8%となり山道らしくなってきます。谷間のむこうに金北山が移動するころになるとさらに厳しさが増し、ついに10%を超えるところが出てきました。
こうなると全員、休憩を取りつつヨロヨロと上るほかありません。最後は蛇行しつつのジークとケロガメも登頂に成功!
この峠、10%を超える激坂はそれほどなく距離も短いので、峠として見れば難易度は低いほうでしょう。
妙宣寺観光の P 組
S 組が峠超えで四苦八苦しているころ一方の P組はゆっくり宿で休憩の後、自転車をトラックに積み込み10人乗りのタクシーで真野に移動、催しのない時でも公開されている能舞台がある大膳神社の観光に勤しんでいるのでした。
『S 組は今頃峠に着いたころかな~』 などと噂しながら、
『ど~せ S組は遅れるに違いないから、妙宣寺も廻ってみましょう。』 ととんでもないことを言い出すぺタッチ P組 組長でした。
そのころなんとか峠を制した S組は山頂でちょっと休憩したあと、豪快な下りに入っていました。そして爽快に風を切りつつ、あっという間に待ち合わせ地点に到着。集合時間の10分前という完璧なスケジューリングです。当然 P組は待ち合わせ場所にとっくに到着しS 組を出迎えてくれるものとばかり思っていたのに、そこに P組の姿はありませんでした。S 組は先に到着したトラックから P組の自転車を降ろしスタンバイ。
川茂川沿いを行く
なんと集合時間に遅れること10分の P組ですが、ともかく全員集合。いよいよここからサイクリング開始です。
川茂川沿いをのんびり行く先頭は、ばっちりレーシング・スーツで身を固めた新人ビジターのマーバですが、なんとこの御仁、これまでの最高走行距離は30kmとのこと。
『あちゃ~、これまでの最高が30kmですか~。。じゃあ今日はそれを更新しますよ。40kmくらい走りますからね~』 とちょっと心配な企て人のサイダーが先に立ちリードします。
川茂川沿いは山間を穏やかに下る道で、緩いアップダウンが少しだけありますが、川の雰囲気と山の雰囲気が味わえる快適な道です。羽茂本郷からは川沿いにサイクリングロードがあったようですが気が付かず、そのままr81を下ってしまいました。港が近づくにつれ交通量がほんの少し増えてきます。羽茂大橋からは海岸沿いを小木に向かいます。ここはさすがに交通量がとても多い。
お好みの魚を選んで
小木では昼飯担当のチューボーが探しておいた魚屋(本当の)“魚晴”でお昼です。一階の魚屋でお好みの魚を選んで調理方法を指定して、二階で食事するというものです。
真剣な眼差しで魚を選ぶメンバーです。
『なにがお薦めですか~』
“なにがって、全部おいしいよ! 煮る? 焼く?”
『え~、じゃあ、焼き物では?』
“そんならメバルはどお? 旨いよ。”
『そんなら、メバルの焼きでお願いします!』『メバルなら煮たのも美味しそう。私は煮でね。』
軒先の干物
こんな調子でわいわいがやがやとお好みを選び二階に上がりました。さすが魚屋だけあって、鮮度と味は抜群な上、とってもリーズナブルな値段に全員満足、満足。
近くの軒先にはこんな干物が吊るされていて、中ではおばあさんが荷造ろい。
小木はたらい舟が有名ですが、その前に今頃ならちょうど見ごろだという海潮寺の天然記念物になっている御所桜を見に行きます。一本の木から一重と二重と二種類の花が咲く珍しいものでした。
その先の経島矢島では有名なたらい舟に乗れるのですが、海岸までは急勾配の坂を降りなければならないので、復帰と時間を考えてパスしました。
千石船
宿根木の集落の少し手前の道路際に安政年間の千石船を復元して展示してある佐渡国小木民族博物館があります。知人からなかなかいいよ、と聞いていたので立ち寄ることにしました。実はさほど期待はしていなかったのですが、これは見ごたえがありました。これがぜんぶ木で出来ているなんてすごい!
お次は宿根木の集落。こちらは江戸時代に北前船の帰港地として栄えた集落で、船大工が多く住んでいたのだそうです。あっという間に坂を下ってしまったので石を乗せた屋根(木羽葺き屋根)が並んだ、よく目にする写真を撮りそこなった。集落の中は石畳の極めて細い路地に、家が肩を寄り添うように並んだもので、この密集度はちょっと他では目にしたことのないものでした。称光寺川には広島県尾道から運ばれた御影石の橋が架かり、福井県産の笏谷(しゃくだに)石も敷かれています。民家の中には厚さ4cmもの舟板を外壁に使っているものもあります。必見!
素浜海岸方面への展望
宿根木の先、沢崎鼻まではちょっと山上りをしなければならないと思っていたのですが、海岸沿いに道ができていて山上りはしなくて済みました。あ~、良かった。
沢崎鼻のトンネルを潜りしばらく行くと素浜海岸方面への展望が開けます。ここまで来ればR350の合流点、弁天岩まではあと10km少々。小さな入り江で最後の休憩を取ります。ここまでは新人のマーバもマージも、ナオボーも元気です。
しかしここから激坂の上りが2箇所あり、そんなところではへいへいしながら押しが入ります。
素浜海岸付近
この2つの坂を越えればあとは平らな快適な道。先頭ナオボー、今回はナオボーの付き添い人チューボー、P組隊長ペタッチと続き、思い思いに走ります。
素浜海岸を過ぎ爪生崎を廻ると急に道が細くなり砂利道になりました。ひとつ先のコーナー河ケ瀬崎を曲がるとR350との合流点弁天岩が見えてきました。
弁天岩でトラックに自転車を積み込む
砂利道を押してなんとか予定時間ぴったりに合流点に辿り着いたメンバーです。そこにはペタッチが準備したトラックとジャンボタクシーが待っていました。そう、P組はここで本日の自転車終了、順番にトラックに自転車を積み込みます。
一方の S組はひと休みして、R350を真野に向けて出発。いきなりの上りにアヘアヘと喘いでいるとその横を P組が手を振りつつジャンボタクシーで追い越していきます。
日暮れの金北山
真野から新穂の宿まではもっとも南寄りの広域農道を行きました。かなりのアップダウンがあり、
『わ、わたしはも~ダメ~…』 とよろよろサリーナが停止。ちょっと休憩を取って再びアップダウンを繰り返します。
水が張られた田んぼと金北山の向こうに夕日が落ちて行く様は素晴らしかった。しかし日暮れが迫り、P組との夕食待ち合わせ時間もあるので、その中をかっ飛んだS組でした。
なんとか日暮れと待ち合わせ時間に間に合ったS組ですが、国見荘での夕食後の出し物、ここのご主人が披露する正調『佐渡おけさ』のころには全員ぐったりとダウン! 厳しい一日を実感する時間となったのでした。最後の真野から新穂までは一本北側の道ならもっと穏やかなルートだったでしょう。一方、明日以降に充分余力を残したP組は、正調『佐渡おけさ』で男の色っぽさを見せたご主人を囲んでワイワイガヤガヤ!
さて、明日はど~なる?
『ゴールデンウイークに佐渡を一周しない?』 との電話に、二つ返事をしたものの、あとで体力的に大丈夫だろうかという不安に襲われました。しかし、歴史的には黄金の島であり、また流人の島といわれる佐渡なので、是非訪ねることにしました。今回は『サイクリングの島』としての佐渡を一周するという企画です。計画では1日平均50km、そこで平坦な道なら何処までも走る自信がありますが、坂道はどのくらいあるのか、それが心配でした。
自転車2日目、相川から大野亀を目指して大佐渡西海岸を走る時は、サイダー、サリーナのお二人には親切に指導していただき、特にギアチェンジの大切さをマスターできたおかげで、自転車が私の身体の一部になってくれたようでした。今まではギアの切替えがワンテンポ以上遅れていたことに気付きました。それ以後は、綺麗な海岸線を見ながら快調に走ることができました。コースの中でも難所といわれたゼット坂にも挑んでみましたが、これは無理でした。車道を走ることの不安もありましたが、意外と車が少なく、長いトンネルも無事に通過できました。
初めは、皆さんのペースについて行けるだろうかとの不安がありましたが、おかげで自信がつきました。メンバーの皆さん有難うございました。
また、5名の女性の方々とのふれ合いを持つことができ、楽しいひとときを過ごすことができました。楽しみといえば、食事が体力回復には欠かせませんが、毎食の魚料理には十分に堪能しました。小木港での昼食・メバルの煮物の美味しかったこと。店舗にある魚を指定して煮付けてもらうのですから格別でした。宿舎の夕食も新鮮な魚貝類のご馳走で、心のこもったもてなしには感動しました。
国見荘のご主人の『正調佐渡おけさ』は、かっての日本男性の艶っぽさを感じさせ忘れられない所作でした。また、奥さんの人形浄瑠璃を思い出すにつけても、この『芸能の島』を、いつの日か再び訪ねてじっくりと巡ってみたいと思っています。
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