2001.08.28 (火) 曇り Murrisk半島 Leenane~Westport
地図:Googleマップ/gpxファイル/GARMIN Connect/Ride With GPS
発着地 | 累積距離 | 発着時刻 | 備考 |
---|---|---|---|
Leenane | START | 発09:30 | 泊:Portfinn Lodge/£45 |
エリフ川 | 4km | アアズリー滝(Aasleagh falls) | |
Delphe | 13km | Fin Lough | |
Doo Lough | 16km | 氷河によるU字谷の中にある湖 | |
Louiseburgh | 32km | 着12:30 | ギネス |
Westport | 52km 66km |
着13:45 | Westport散策/Westport House 昼食:アイシッシュシチュー/Sword Fishのフライ/ポテト 夕食:イカとカリフラワー炒め/鶏のココナッツクリーム/シンガポールビーフン/チャーハン/ハイネケン MATの店:ギネス/アイリッシュミュージック:バンジョー,ヴァイオリン/コンサーティーナ,ハーモニカ/太鼓,ギター,ホイッスル 泊:Glenview/£38 |
為替レート:1IR£=147円 |
アイルランド周遊は最終盤に入る。
のんびりしたリーノーン(Leenane)の街。犬に『遊ぼう』と呼び掛けるおじさんたち。でもワンちゃんはその後ろにいる怪しげな2人、サイダーとサリーナを警戒してしばし躊躇。
コネマラ(Connemara)の北には、そこと同じく美しい風景が広がるというマリスク半島(Murrisk Peninsula)がある。今日はこの半島の南側の付け根にあるリーノーンを出発し、ぐるりと半島を廻り、北側の付け根にあるウェストポート(Westport)を目指す。
辺りは相変わらず美しい山と川と草原の景色だ。入江の奥に流れ込むエリフ川にアアズリー滝(Aasleagh falls)が落ちている。
アイルランドの海岸線は日本のそれ以上に複雑に入り組んでいて狭い入り江がたくさんあり、うっかりするとそんな入り江を湖か川と勘違いしてしまう。マリスク半島の南側の入り江もそんなものの一つで、ほとんど川かと思う。
その川のような入り江をぐるりと廻って、ちょうど先ほど出発したリーノーンの対岸にやってきた。写真の中央からやや左に寄ったところにある一軒が私たちがお世話になったB&Bだ。
入り江を離れバンドラガ川に沿って山合を行くと、道を通せんぼしている羊の群れに遭遇。
おとなしい羊くんたちは、しっしっとやると静かに道を開けてくれた。
さらに山の奥へ向かうと今度は湖が現れる。最初に現れるのは小さな Fin Lough で、その次がこの写真の Doo Lough。Loughはアイルランドで湖や細長い入り江を指す言葉だからこれらはフィン湖、ドゥー湖ということになる。Doo Lough は Black Lake を意味するというが、この日は曇りのせいもあるのか実際にこれは『黒い湖』だった。
ここは太古の昔に氷河が流れたところで、その氷河によって削られた山と山がVの字を作っていることから、このような地形を一般的にV字谷と呼ぶ。山は左がベン・ゴーム(Ben Gorm)でこれは『青い峰』という意味を持つ。右はベン・ラグモア(Ben Lugmore)で『大きなくぼみのピーク』。
今日は、どんよりとした曇り空。氷河がつくりあげたV字谷の中を通る "Doo Lough Pass" に、いかにもふさわしい空模様だ。
ここは私たちが通っている道路以外には人工のものは何も見えず、荒涼とした風景の中の湖からは、今にも恐竜が出てきそう!
徐々に高度を上げて行くと、雲がだんだん下がってくる。同時に気温もぐっと下がってきた。
厚い雲は手の伸ばせば掴めそうだ。
"Doo Lough Pass" の上の方はV字谷が退き、穏やかな丘陵地のようになる。
このルートは田園とはまた違った荒涼とした風景が楽しめるからかサイクリストに人気のようで、何組ものサイクリストとすれ違った。挨拶しながら峠を越える。
峠を越えたら最初の街ルイスバーグ(Louiseburgh)でパブタイム。
『ほんとにおいしいね〜!』と満面笑みのサリーナ。
パブにはいつも、常連のおじさんがお気に入りの席で静かにグラスを傾けている。
『やあ、やあ君たち、楽しんでいるかい? そうかそうか、君たちもギネスか。これが一番だよ!』
う~ん、絵になってるよなあ。
アイルランドでは平らなところにも、ちょっと傾斜地にも、うんと傾斜地にも牧草地があり、そこには必ず羊がいる。
ウェストポート到着。
ここは18世紀に計画的に整備された街だが、想像していたよりこじんまりしており、すっきりとしていた。
アイルランドの建物は特別なものを除けばだいたい3階建止まりだ。
日本では建物の改修は極めて軽微なものを除いて足場が架けられるが、ここでは高梯子でペンキ塗りがされていた。おっこちないでね〜
ウェストポートの中心部から1kmほどのところには、王家の血を引くブラウン家によって18世紀に建てられた邸宅ウェストポート・ハウスがある。
この敷地は公園になっており、動物園やアトラクション満載の遊園地、そしてボート遊びができる大きな池がある。
この庭にはこの旅で良く見掛けた花が咲いていた。
燃えるようなオレンジ色が印象的なこの花は、ヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)。
夜はいつものようにパブ・ミュージックを。
フィドル&コンサーティーナ、バンジョー、マウス・オルガン(ハーモニカ)&バゥロン(太鼓)、ホイッスル(たて笛)の5人のグループがアイリッシュ・ミュージックを繰り広げる。
ミュージシャンが曲の合間に口にするのは、やっぱりギネス。突然、常連客が歌い出した。するとミュージシャンも楽器を手に合わせ出す。こうしてパブの夜はゆっくりとふけてゆくのだ。