さらにアルプスに近づく! Murnau~Oberammergau
やっと病院から解放されたナオボー。 『ビール、飲んでもええんよね~』とお祝いモードのムルナウの夜。
でも、しばらくは慎重にね。 というわけで、ムルナウからオーバーアマガウまでの移動は別行動、サイダーとサリーナは自転車、ナオボーは列車となりました。 『宿で会おうね!』
サイダーとサリーナは、またまたサイクリングマップ頼り。 ファミリーコースの一つをたどり、オーバーアマガウを目指す。 草原、湿原、山並が美しい。
しばらく平地のダートが続く。 ダートといっても締まった砂利道なのでサリーナでも走れます。 うん、さすがファミリーコース、と納得。
リカンベントや子ども連れの牽引トレーラーもいます。 これならなんとか走れるね、と思ったのだが、それは甘かったのだ。
その後、森林地帯を抜けるコースとなり、ダートの厳しい上り。 恐るべし、ドイツのファミリーコース!
ヘロヘロでたどり着いたBad Kohlgrabの街。 ここにはタンデムのカップルもいました。
今日は水曜日、お店はフル稼動。 とりあえず白い黄金液で休憩!
丘を上り、下り…。 すばらしい景色が次々と現れる。 そして、すばらしいサイクリングロードも! サイクリングマップのコースをたどっていたばずが、いつの間にか別のルートを走っていた。 しかしそんなところも快適。 とにかく、自転車にいい道がたくさんあるんです!
時折現れる村々もみな素敵だ。 草原で小さな村を眺めながら一休み。
道はいつしか細~いダートに。 あれれ、本当にこの道でいいの? ということもあるが、そんな道もまた楽しい。
少々迷いつつも、目的地のオーバーアマガウに到着。 ちょうどいいタイミングで、ナオボーは宿に着いたところだった。 ここはムルナウよりさらに南、山並が街を取り囲んでいます。 そして、観光客もたくさん!
写真は、私たちが泊まったホテル。 このホテルに限らず、建物のベランダには花がいっぱい、そして壁には楽しい絵が描いてあるものも多い。
街の一角には『赤ずきんちゃん』とか『ヘンゼルとグレーテル』の絵を描いた家もあります。 あれ、『長靴をはいた猫』ってどんなお話だったっけ?
リンダーホーフ城とエッタール修道院
翌日、まだ少々様子をみるというナオボー。 サイダーとサリーナは、日帰りでルードヴィヒ2世のリンダーホーフ城を目指す。 川沿いの道はダートだけど楽しい。 なんて言ってたら、突然路面が腐葉土に変わった。 どうも馬が足慣らしをするコースらしい。 いくら踏んでも進まない!
ようやく腐葉土を抜け視界が広がると、そこには険しい山々が迫っていた。 その中の一本道を快調に飛ばす。
リンダーホーフ城は、ロココの離宮。 なんとただいま修復中! ガイドツアーでキラキラと黄金に輝く室内を見学した後、広い敷地の一部を散策。 ムーア風のドームのある建物もあったりします。
リンダーホーフ城からの帰路は、途中にあるエッタール修道院に寄り道することにした。 行きは舗装路の車道だったから、帰りはダートの自転車道ね! これがまたすばらしい。
昨日までのムルナウ周辺は草原地帯だったが、このあたりは間近にアルプスの山が迫り、森も多い。 その森の中のダート道を行く。
森を抜けると車道沿いのサイクリングロードになった。 山を眺めながらエッタールへ向かう。
そして今度は草原。 緑の草地の中に白い自転車道がまぶしく輝いて見える。 この道を駆け抜け、エッタールの村に到着。
道が山の裾野近くを通るようになると、再びダートになる。 周りの景色がいいので、こんなところのダートは気にならないから不思議だ。
エッタール修道院はバロック様式。 街に近づくときのこの存在感はすごい。
村の中でニース風サラダと鱒のグリル、黄金水と白ぶどうジュースのお昼をゆっくりとり、その後、修道院を見学。
エッタール修道院の内部の華麗なスタッコ装飾の丸天井などを見たあとは、小径を辿りオーバーアマガウへ。
オーバーアマガウの裏山1600mにロープウエイで上ると、景色は最高。 はるか向こうに、一昨日までいたムルナウの街や湖が見える。 切り立った崖地からはパラグライダーが発進している。
ナオボーはいるかな~? とサイダーとサリーナ。 2人はいるかな~? とナオボー。 同じ時間帯にいたみたいだけど結局合流できず、それぞれにエピソードを刻んでホテルで落ち合った。
◆感想 by サイダー
今年は無理かな? と思っていた夏休み、スッポリ空いた2週間で急遽南ドイツへGO!
そんな訳で何の下調べもなしに出かけてしまったのですが、まずミュンヘン都市部での自転車路の整備状況に驚き、そしてムルナウ以降、郊外のサイクリングルートの多様さと整備状況に再び驚くのでした。
南にはアルプスの手前の山並、ゆったりとした平野と穏やかな丘陵地帯の中を白いサイクリングロードがどこまでも続くのです。 時に道はダートになったり、車道脇になったり、専用道ではなく普通の田舎道になったりもするのですが、それはそれでまた楽しい。 こういった田舎道は車がほとんど通らないような所が選択されているらしく、出会うのは農業用のトラクターとサイクリストがほとんどです。
突然道は森の中に消え、その先には静かな湖がひっそりと現れたり。 なんといっても素敵なのは、真っ青な空の下、ゆったりとした丘陵のむこうに突然かわいらしい小さな村が現れる時。 ああ、ここにも人が住んでいるんだ、というなんともいえない安心感。 自然もすばらしいけれど、こうした小さな村々がなんともいえぬ情感をもたらしてくれるのです。 家々の窓を飾ったきれいな花が私たちを出迎えてくれます。
そして、こうした村々で食べるドイツ料理がまたすばらしい! これまでドイツ料理ってゴツイばかりで、あんまり美味くもないものと思っていたのですが、その認識を改めなければならなくなりました。 この辺の内陸部でも川魚は豊富らしく、とってもすばらしいものがありました。 そしてもちろんワイン! やっぱり白がお薦めですね。 やや辛口ならフランケン、やや甘口ならモーゼルですか。
この地方以外は行ってないのではっきりしませんが、ドイツはどうやらどこへ行ってもサイクリングロードが充実しているようです。
ドイツは、はじめて海外サイクリングに行く人にお薦めできる国のようです。