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ツール・ド・ピレネー 13

大西洋から地中海へ

第13ステージ La Seu d'Urgell ~ La Molina
開催日 2008.08.14(木)曇り
参加者 サリーナ/サイダー
総合評価
難易度
走行距離 55km

リウへ向かう
リウへ向かう

コース紹介

バルセロナ・オリンピックのカヌーの競技地のラ・セウ・ドゥルジェイからスキーリゾート地ラ・モリーナまで。 峠はありませんが終日上り基調で、途中の小さな村を廻るあたりはアップダウンの連続です。


第13ステージ:ラ・セウ・ドゥルジェイ(690m)~ ラ・モリーナ(1,425m) 55km

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ラ・セウ・ドゥルジェイの朝ラ・セウ・ドゥルジェイの朝

ラ・セウ・ドゥルジェイでは休養日として昨日一日のんびりと過ごしました。 ここの宿は、宿主のおじいさんといつもカウンターにいるおばあさんがいい感じで、親切なところでした。 この宿は朝食付きだったので、前日、朝早く出発することをと伝えると、『それじゃあボカディージョ(簡単なサンドイッチ)を作ってあげるがらね。』 とのこと。 

朝7時少し前にフロントに行くと、『コーヒー飲む?』と聞いてきます。 この時間にコーヒーは絶対無理だと思っていた私たちは、ちょっと驚きつつ、ボカディージョとともにありがたく頂くことにしました。 おじいさん、暖かいボカディージョを持ってくると『クロワッサンは8時にならないと持ってこないからね。』と言います。 ボカディージョになったのは、朝早くて準備ができないからということではなく、クロワッサンが届かないからだったようです。

日の出日の出

おいしく朝食をいただき、7時過ぎにラ・セウ・ドゥルジェイを出発しました。

今日はこれまでと違うことがいくつかあります。 まずは日の出です。 7時半になると、向かう道の先の小高い山の麓から朝日が顔を出してきました。 これまでは大きな山に囲まれていたので、もっと遅くならないと太陽は顔を見せなかったのです。

トンネルの迂回ルートのトンネルトンネルの迂回ルートのトンネル

もう一つはこれまで一度もなかったトンネルがあること。 いくつかのトンネルがありますがいずれも距離は短く、交通量もそこそこなので問題はありませんでしたが。 中にはこんな崖っぷちに狭いトンネルがあるところも。 たぶんこちらは旧道なのでしょう。

上り基調の道上り基調の道

そして最後は峠がないことです。 これまでは必ず日に一カ所以上峠と名の付く所を通ってきましたが、今日はそれがありません。 しかし峠はないものの、穏やかな上り基調の道がずっと続きます。

町を越え、野を越える町を越え、野を越える

小さな町を過ぎ、野を越えてどんどん進みます。 昨日丸一日休養を採り、ちょっと元気が回復してきたサリーナですが、自転車にまたがると、やっぱりまだ完全復調とはいきません。

ラ・モリーナがある山ラ・モリーナがある山

出発して2時間ほどが経過、前方には今日の終着地ラ・モリーナを抱く山が見えてきました。 ベリャベール・デ・カルダーニャという村の入口にホテル・バルがあったのでそこでちょっと休憩。 宿泊客の多くはこの時間に朝食をとっていました。

『もう2/3以上走ったかな、今日は順調だね』 とサリーナ。 それはやはり甘かった!

カントリーロードを行くカントリーロードを行く

ベリャベール・デ・カルダーニャを出るとすぐのところに、『右リウ』の看板がありました。 手持ちの地図ではリウはまっすぐなはずなのにな、と思いつつも看板に沿って右折しました。 すると道は舗装状態がイマイチのカントリーロードに。

ペドラの教会?ペドラの教会?

東に向かうはずの道はどんどん南下して行きます。 辺りはなにもない田舎の風景が続きいい雰囲気なのですが、どこに行くのか見当が付きません。

『まあ今日は峠もないことだし、ブラブラ行くか~』 といつでもいいかげんなサイダーです。

小さな村に付くとボルという標識がありますが、手持ちの地図には出ていません。 道はほぼ一本道なので、とにかくどんどこ進みます。 ペドラという標識が現れると小さな教会のような建物がありました。 ちょっと不安ではありますが、まだ先に進めそうなのでどんどこ行きます。 辺りはアップダウンが多い森の入口といった雰囲気です。 あっぷあっぷダウンを数回繰り返すとリウ・デ・カルダーニャという標識が出てきました。 ようやくリウという村に到着したようです。

『峠がないなんて言って、小峠の連続じゃあないの…』 とよれよれサリーナです。

村の中の『アルプあっち』の標識に従って行くと、坂の上に大きな道が現れました。 その坂を上って行くと大きな看板があり、赤丸で囲われた人や荷車や自転車のマークがあります。 赤い斜めの線は入っていないものの、これはどうやら歩行者や自転車は通行禁止という表示らしい。 この先の道は高速道路だったのです。

アルプ付近の眺めアルプ付近の眺め

もどって別ルートを行くと、高速道路のインターチェンジが見えるところに出ました。 あやうく高速道路に進入しそうになりましたが直前に気が付いてよかった。 ウルスという村を通過し少し行くと、やっと大きな道に出ました。 先ほどの高速道路に繋がる道で交通量はちょっと多いのですが、眼下にはのびやかな草原が広がっていて爽快です。 この道は、アルプまでうれしい下り!(予定外に結構上ったから…)

アルプからの上りアルプからの上り

大きな道を来てしまったので、アルプの街には入らずにそのまま街を廻るようにしてラ・モリーナに続く道に入りました。 今日は峠はないけれど、ここからは峠道のようなもので、ラ・モリーナまでの7km、約4%の斜度の道が続きます。

上るサイダー上るサイダー

長旅で感覚が麻痺してきたサイダー、『あれっ、この道上ってるの?』。 おいおい! 道の脇にはずっと渓流が流れています。

上るサリーナ上るサリーナ

『今日もなんとか到着しそう~』 と最後のあえぎはサリーナ。 足下の植物は薄紫や白の花を咲かせて相変わらずきれいです。

魚屋さんラ・モリーナ到着

12:40、左手の山にスキーリフトが見えてきました。 アルプから50分でラ・モリーナに到着です。 ここの標高差は270mなので時間当たり320mの上りでした。

通りの看板にはいくつかホテルの案内があり、なんとかホテル4km先とかあります。 スキー場のスーペル・モリーナはここから山を上ったところで、リゾートホテルが数軒あるのですが皆お値段が高い!

ユース・ホステルユース・ホステル

ラ・モリーナは通りの長さがわずか300mほどしかない小さな街で、ここに一軒安宿があるはずなのですが見つかりません。 道行くおじさんに訪ねると、ホテルはスーペル・モリーナにはあるけれどこの近くにはないとのことでした。 レストランが宿をやっているかもしれないと思い、聞いてみますがダメ。 高級ホテルに行くしかないか、と諦めかけていると先ほどのおじさんがやってきて、『この先にアルベルゴがあったかもしれない。』 と教えてくれました。 『アルベルゴって食事付きの素敵なホテルのことよね。』 ってことで、とにかく行ってみました。

線路のガードを潜り、少し上ると学校の寄宿舎のように子供達がたくさんいるところに出ました。 玄関先にいる子に訪ねると、『ここがそうよ。』 と言います。 なんとアルベルゴってユース・ホステルのことだったのです。 確かに食事付きですねぇ。 この子供達、200人もいてびっくり。 英語を学ぶ合宿みたいなものをやっているんだって。 私たちは4人部屋を2人で使わせてもらい、結構快適でした。

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