1710-17

ヴォス〜ウトネ

ノルウェイ 17

開催日 2017年08月18日(金)曇りのち快晴
参加者 サリーナ/サイダー
総合評価 ★★
難易度
走行距離 43km
累積高度 900m

スカルヴ滝へ向かう
スカルヴ滝へ向かう

コース紹介

朝もやたなびくヴォスからハルダンゲルフィヨルドの支流先端まで、途中、豪快な滝にも立ち寄りつつ快適な自転車専用道で森や湖を走る。グランヴィンからはフィヨルド沿いの景観ルートを通ってフェリーに乗り、対岸の村ウトネまで。

動画(06'45" 音声:BGMのみ)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectGPSies

発着地 累積距離 発着時刻  ルート 備考
Voss
0m
START 発09:00 13 ヴァングス湖(Vangsvatnet)
Hardangervegen
peak
270m
12km 着09:40
発09:40
13
Skjervsfossen
230m
17km 着10:40
発11:10
13旧道 滝/125m
本道トンネルは自転車進入禁止
Skarvefossen
55m
23km 着11:20
発11:30
13旧道 滝/150m
5km先にレストラン
Granvinsvatnet
30m
26km 着11:45
発11:50
自転車道 グランヴィン湖:西岸に自転車道
東岸Rv13のトンネルは自転車進入禁止(迂回路あり)
Granvin湖南端
40m
31km 着12:10
発12:25
一般道、Fv7 昼食:ランチボックス
Granvin
20m
33km 着12:35
発12:35
Fv7 ハルダンゲルフィヨルド(Hardangerfjord)
Folkedal
5m
39km 着13:20
発13:25
Fv7 手前にトンネル1.4km通行可(交通量少)
フィヨルド岸の遊歩道は崩落し通れず
Kvanndal
0m
42km 着13:40
発14:00
フェリー フェリー:38NOK(bike無料)、1本/h
Utne
0m
43km 着14:20 Hardanger Folkemuseum/10:00-17:00/90NOK
夕食:宿でサンドイッチ。ミニスーパーあり。
泊:Hardingart Guesthouse/550NOK/
為替レート:1NOK=14円/

YHをスタートYHをスタート

昨日の雨中走行の疲れを癒し、今日はヴォス(Voss)の宿を朝9時のゆっくりスタート。

このユースホステルはビュッフェ形式の朝食付きで、オーガニック野菜などビックリするほど充実していました。満足そうなサリーナです。

ヴァングス湖ヴァングス湖

今朝は、雲の中に青空が覗きはじめています。

まずはヴァングス湖(Vangsvatnet)沿いにヴォスの中心部に向かいます。

湖の対岸を見る湖の対岸を見る

湖の対岸の山々にかかる朝もやが少しずつまばらになり、青空が広がってきています。

爽やかな朝、雨の昨日とは景色も気分も全く違います。そして、昨夜壊れたと思ったスマホは一夜明けると回復しており、気分は上々のサリーナ。

鴨が歩く鴨が歩く

ヴォスの中心に近づくと、湖沿いには芝生が広がり、鴨がのんびり歩いています。「おいおい、ちょっとよけてね〜」とサイダー。

今日はウォーキングイベントか何かがあるようで、若者がたくさん集まっていました。

ヴォス教会ヴォス教会

そして、湖に面した広場にはヴォス教会があります。

この教会の歴史はかなり古く、元々あった木造の教会を1270年代に石造として建て替え、20世紀の改修を経て現在に至っているそうです。

ヴォスの中心部ヴォスの中心部

教会を過ぎ、ヴォスの中心部を抜けていきます。

小さな町ですがスポーツが盛んなのか、いくつものスポーツ用品店が目につきました。

r13から脇道へr13から脇道へ

町を過ぎて川を渡るとr13に入り、基本はこの道をずっと走るのですが、途中に並行する脇道があったのでそちらに入ってみます。やっぱり上り坂。

r13の自転車帯r13の自転車帯

脇道は1kmほどでr13に再び合流。このr13には車道と分離された自転車帯があり、安心して走れます。

そして、ほどなく今日の最高標高地点270mに到達したようです。

自転車専用道になる自転車専用道になる

この自転車帯はしばらく行くと独立した自転車専用道となり、谷間を快適に通り抜けていきます。

r13を下に見るr13を下に見る

「いいルートだねえ」とサイダー。

車の通るr13を下に、周囲の景色を楽しみながら走れます。

森の中を走る森の中を走る

そのうち、自転車道は森の中に入っていきました。

木々の間からときどき川のせせらぎも見え、「楽しい〜」とサリーナ。

木造の橋木造の橋

自転車道の途中で、木の橋を発見。車道と川を渡っています。

あれ、この自転車道とつながっている、ということは。。

自転車用の橋自転車用の橋

これは自転車用の橋、ということですね。もちろん、歩行者も渡るのでしょうが。

美しい橋です。自転車道づくりにとても力を入れているということがよくわかりますね。

自転車道は続く自転車道は続く

自転車道は車道沿いになったり、森の中になったりしながら、さらに続いています。

自転車道は北東へ自転車道は北東へ

そして、出発から14kmほどのところで長いトンネルに入る車道のr13と離れ、自転車道は進路を北東に変えます。

そのまま1.5kmほど進んでいくと、

シャルヴ滝駐車場のトイレシャルヴ滝駐車場のトイレ

駐車場のトイレに出ます(笑)。

ここは見所のシャルヴ滝(Skjervsfossen)の上部にあたり、このオシャレなトイレでは滝の源流となる流れを楽しみながら用を足せるので、ぜひお試しあれ。

滝の頂上から下を見る滝の頂上から下を見る

トイレの脇の流れを進んでいくと、滝の頂上部分に到着です。

絶え間ない滝の流れが下の道路をくぐり、流れは谷の先までずっと続いているのが見えます。

滝の中段滝の中段

滝の頂上から少し降りて眺めると、水の流れが2つに分かれた滝になって落ちています。

この滝は、いろいろなところから眺められるのがいいですね。

谷を下る谷を下る

滝の下には徒歩で降りられるのですが、私たちは車道を自転車で回って下りていきます。

これはまた、谷をぐるっと下りる豪快な下りです。

シャルヴ滝と虹シャルヴ滝と虹

そして滝の下に着けば、シャルヴ滝の全貌が姿を現します。

2本に分かれた滝は水しぶきをあげ、眩しい太陽の光を浴びて虹をつくっています。

快晴で飛ばすサリーナ快晴で飛ばすサリーナ

空は快晴。気分も晴れ晴れと、ペダルも軽いサリーナ。

スカルヴ滝スカルヴ滝

シャルヴ滝から4〜5kmのところに、もう一つの滝スカルヴ滝(Skarvefossen)があります。

道路からは森の中に流れ落ちる滝が見えたので、もう少し近づいてみることにしました。

牧草地を車道に戻る牧草地を車道に戻る

滝の方向の脇道を上ってみると、数軒の農家があったものの、滝に近づく道は見つかりませんでした。

仕方ないね、と元の道に戻ります。

自転車道に入る自転車道に入る

この道はトンネルで別れたr13と合流するのですが、r13はグランヴィン湖(Granvinsvatnet)の東側を通ります。

東側には自転車通行不可のトンネルがあるのでNGですが、西側には快適な自転車道があるということで、その自転車道に入りました。

グランヴィン湖沿いを走るグランヴィン湖沿いを走る

すると、自転車道はすぐにグランヴィン湖に出ました。

この湖西側の自転車専用道は、自転車が湖のすぐ脇を走れるすばらしい道でした。「いいところだね〜」とサイダー。

空と丘を映す湖空と丘を映す湖

湖の対岸を見れば、空には雲の間から切れ切れの青空が覗き、丘の緑とともに湖に静かに映し出されています。

ジオポタ専用道ジオポタ専用道

そんな湖沿いの自転車専用道は、ほとんど誰も通らずジオポタ専用道です。

いいね、いいね〜、とサイダーが行く。

湖がよく見える湖がよく見える

途中から車道と並行することになるのですが、車道より高い位置を走り、景色も上々。

快適、快適〜、とサリーナが行く。

自転車専用道はそろそろ終わり自転車専用道はそろそろ終わり

グランヴィン湖のほぼ南端に到着。時刻は昼の12時過ぎ。ちょうど自転車道の脇にピクニックテーブルがあったので、サンドイッチのお昼にしました。

昼食後すぐに自転車専用道は終わり、一般道をグランヴィンのFv7に入ります。

Fv7を走るFv7を走る

Fv7はしばらく分離された自転車帯があり、車道に沿って走っていきます。

グランヴィンのペンショングランヴィンのペンション

ハルダンゲルフィヨルド(Hardangerfjord)の先端に近づきました。

ここにはスーパーやペンションもありますが、あまり観光客の姿はみられず静かな町です。

フィヨルドが見えたフィヨルドが見えた

そしてFv7は町の山側を通り、前方にフィヨルドが見えてきました。

ハルダンゲルフィヨルドハルダンゲルフィヨルド

ハルダンゲルフィヨルドが眼前に広がっています。

少し穏やかな山並みが重なって、静かな景色が輝いていました。

後ろにグランヴィンの町後ろにグランヴィンの町

とりあえず少し上りがあります。上るにつれ、後ろにはフィヨルド先端のグランヴィンの町が見えてきました。

小さいトンネル小さいトンネル

この道は、ノルウェイの18の景観ルートの一つでもあります。

フィヨルド沿いの崖を削ってつくった道には、ときどきトンネルも。「これはちっちゃいトンネルだね〜」とサイダー。

対岸の山並み対岸の山並み

対岸には最高1,200mの山並みが続き、岩場が光を受けて輝いています。

トンネル出現トンネル出現

フォルケダル(Folkedal)に近づくと、トンネルが現れました。フォルケダルトンネルで、長さは1,370m。2015年開通ということで新しいトンネルです。

事前情報では、トンネル脇のフィヨルド沿いに遊歩道があるようでしたが、少し行ってみるとガレキの山でとても通れそうにありません。

フォルケダルトンネルフォルケダルトンネル

仕方がないのでトンネルを通ることに。

入ってしばらくは自転車歩行者道がかなり広めで照明も明るいのですが、すぐに幅が狭くなり照明もやや暗くなって、ぼんやりしていると落ちそうに。でも交通量は少なく、まあまあ通れるトンネルでした。

Folkedalフォルケダル

無事にトンネルを抜けるとピンクの花の向こうにフォルケダルの集落と、その先のカーブを描くフィヨルドが見えてきました。

下るサリーナ下るサリーナ

美しい景色に向かってがーっと下っていくサリーナ。

下るサイダー下るサイダー

ここまではハルダンゲルフィヨルドの支流でしたが、カーブを曲がるといよいよ本流のハルダンゲルフィヨルドが見えてきました。

ざーっと下っていくサイダー。

クヴァンダルに到着クヴァンダルに到着

そして、下ったところでフェリーが停まっているのがクヴァンダル(Kvanndal)です。

ここから私たちもフェリーに乗ります。

快晴のフィヨルド快晴のフィヨルド

空は、ついに快晴です。気持ちいい〜、とサイダー。

支流よりさらに山並みの穏やかなハルダンゲルフィヨルドでした。

クヴァンダルクヴァンダル

私たちは対岸のウトネ(Utne)に泊まるのですが、ウトネにはお店やレストランはなさそうなので、クヴァンダルで買い物をしようと思っていたのでした。「フェリー乗り場だし、スーパーくらいあるよね」

しかし困ったことに、このクヴァンダルにはキャンプ場があるだけです。カフェがあったけれど食材というほどのものはなく、ビールもない!大ピンチ、とあせるサイダー。

フェリーに乗るフェリーに乗る

でもグランヴィンに戻るわけにもいかず、フェリーも来ているのでとりあえずフェリーに乗ります。

「まあ、何とかなるんじゃない?」とサリーナが乗船。

フィヨルドの西側を見るフィヨルドの西側を見る

フェリーはすぐに出発しました。乗客は10人程度と少ない。観光客も少しはいるのでしょうが、フェリーのアナウンスはノルウェイ語オンリーのようでした。

ウトネは、クヴァンダルから5kmほどフィヨルドをまっすぐ南に渡ったところにあります。

フィヨルドの東側フィヨルドの東側

進行方向左手、フィヨルドの東側を見ると、フィヨルドが枝のように入り組んで、山並みが連なっています。

雪山も見える雪山も見える

右手のフィヨルド西側奥には雪を頂く山も見えます。

後ろはクヴァンダル後ろはクヴァンダル

後ろは出発したクヴァンダルで、写真ではよく見えませんが、右手方面に走ってきたグランヴィンからのフィヨルドの支流があるはずです。

空いっぱいの晴れ!ノルウェイに来てから最高の晴れに、サリーナも大満足の笑顔です。

ウトネが近づくウトネが近づく

そうしているうちに、対岸のウトネが近づいてきました。

小さな集落ですが、歴史あるホテルもあるようです。

右にハルダンゲル民族博物館右にハルダンゲル民族博物館

ウトネの北端にはハルダンゲル民族博物館があり、フェリーからは海辺の倉庫の屋外展示も見えます。

そして横の斜面には住宅と果樹園が広がる美しい集落です。

のんびりムードの港のんびりムードの港

フェリーは20分でウトネに到着。小さな港です。

車交通は山側にあるr550を通っていて、港の近辺はとてものんびりした雰囲気。

フェリーが出るフェリーが出る

といっても、ウトネにはクヴァンダルとを結ぶフェリーと、シンサルヴィーク(Kinsarvik)とを結ぶフェリーとがあり、フェリーの行き来はかなり頻繁なようです。お客さんはそんなにいないと思うのだけど。。

港を海沿いに歩くと、すぐにミニスーパーがありました。「よかった〜!ビールが買える」と大感激のサイダーです。

ウトネホテルウトネホテル

私たちのゲストハウスは、スーパーからさらに数軒先の海沿いにありました。しばらくくつろいだあと、ウトネの散歩に出かけました。

港のすぐ前には、1772年からの歴史を持つウトネホテルがあります。白い下見板張りの壁に赤い屋根のかわいい建物です。

ホテルのサロンホテルのサロン

ホテルの中に入ってみると、こぢんまりして気持ちのいいサロンが続いていました。

歴史を感じさせるピアノや家具などが置かれて、とてもいい雰囲気です。この建物は、ホテルを始めたときから変わらないものなのだそう。

右にウトネ教会右にウトネ教会

丘を上りr550に入ると、白いウトネ教会がありました。

r550からはフィヨルドがよく見えます。

屋根の向こうのフィヨルド屋根の向こうのフィヨルド

ウトネ村の赤や灰色の屋根の向こうのフィヨルドでは、船が行き交っています。

一方、山側には洋梨やりんごなどの果樹園が広がっています。

民族博物館の野外展示民族博物館の野外展示

しばらくr550を北西に進んで、集落が途切れてきたところでUtneheimenという建物の脇の小道を下ると、古民家が並んでいるのが見えました。

ハルダンゲル民族博物館の野外展示です。

古民家内の展示古民家内の展示

野外展示には、13世紀から20世紀までの20の建物があります。

ここには機織り機がありますね。それぞれの建物の中に、そこでの生活の様子が展示されています。

囲炉裏のある民家囲炉裏のある民家

この建物はかなり古く、明かりとりは天井の煙出ししかありません。

丸太の壁の素朴な建物ですが、丸太の一つに描かれた白い模様が美しい。

民族博物館の入口民族博物館の入口

いろいろ面白くて古民家に入っていたら、係の人が鍵をかけにやってきました。気がついたらもう17時です。

野外展示エリアを下っていくと、博物館の建物の前に出ました。ハルダンゲルの伝統的な刺繍や衣装、楽器などが展示されているそうです。

海辺の倉庫海辺の倉庫

その下の海辺の倉庫も、博物館の野外展示の一つのようです。その先には我らの宿、そして港が見えます。

小さなムール貝がたくさん小さなムール貝がたくさん

倉庫の前の海を覗いてみると、小石の上に海藻と、それにくっついたたくさんの紫の貝がありました。ムール貝かな。

海辺にはこんなお宝がいっぱいありそうですが、ノルウェイの人は食べないのかなあ。もったいない。

ウトネの宿 ウトネの宿

ぐるっと村の散歩を終えて、ここが私たちのゲストハウスです。

ここは、実は最近まで銀行の建物だったようで、部屋のつくりも普通のホテルとはちょっと違った感じですが、1階にはカフェバーもあり、部屋も広くて感じのよいところでした。夕食は、部屋でいつものサンドイッチとビール。

さて、明日はフィヨルド南側からノールハイムスン(Norheimsund)まで50kmほど走った後、バスに乗ってベルゲン(Bergen)に向かう計画でしたが、あまり天気予報もよくないので、サリーナはゆっくりしてフェリーでクヴァンダルまで戻り、そこからバスでベルゲンに向かうことにしました。ノルウェイで初の別行動です。

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