宿の裏庭の水場
今日はグルノーブル市内の観光です。朝はゆっくりと9時に宿を出発。
自転車を置いている宿の裏庭からスタート。この裏庭には水場が設けられていて、ちょっといい雰囲気です。
朝の郊外地区
さて、今日は久しぶりの曇り空ですが、気温はそれほど低くありません。
静かな朝の郊外地区を駆け抜けていきます。
ラ・トロンシュの役場
前方に白壁とスレート屋根の可愛い建物が見えました。これは、グルノーブルの東に隣接する地区ラ・トロンシュ(La Tronche)の役場のメリーさん。我らの宿もラ・トロンシュ内にあります。
この役場の前で、右前方の細い道に入ります。
上りが始まる
今日はまずグルノーブル観光の目玉の一つ、バスティーユ要塞を目指します。
すぐに、要塞への上りが始まりました。
勾配がキツくなる
『お、少し市街地が下に見えてきた』などと景色を見ているサリーナですが、次第に勾配がキツくなってきました。
押しに入る
このコースは頂上まで2km、標高差は260m。つまり平均13%の上りです。
しかも、勾配がキツくなってきたこのあたりからは18~20%の上りが続きます。はい、即押しましょう。
5曲がり目あたり
勾配は半端ないですが、まあ距離にして2kmですからのんびり押して上ります。
頂上まではヘアピンカーブが6曲がり。ヨイショ、コラショと押してきた5曲がり目あたりから、グルノーブル市街地への視界が開けてきました。
クロワ・デ・リゾンが見えた
『おお、随分上ってきたね~』と周囲を見渡すサリーナ。
右前方のぽっこりした山は、宿の北東に位置するクロワ・デ・リゾン(Croix de l’Izon)、標高は1300mほど。こちらから見ると単独の山のように見えますが、頂上部分は尾根が長く北東へと続き、イゼール川沿いの平地からの急な崖地を形成しています。
立ち止まるサイダー
『まだかな~』と立ち止まる回数が増えてきたサイダー。あとひと曲がり。
足元の花
足元には、小さな野草が白や青や黄色の涼しげな花を咲かせています。
サイダーとグルノーブルの東側の街並み
よっこらよっこら押し上るサイダーの背後には、グルノーブル市街地の東側の街並みが見えてきました。
3本の超高層とその南の大きな公園の緑、その向こうは昨日下ってきた丘です。
上りが終了
最後のカーブの先には見晴らしの良い赤い壁のレストランがあり、そこを過ぎれば上りは終了。
『ヤッター』と久々に自転車に跨り走り出すサリーナ。
バスティーユ要塞から東側の眺め
着いたところは、駐車場と芝生にまばらな木の生えた広場でした。
とりあえず東の柵まで近づいてみると、蛇行するイゼール川とグルノーブルの東側の市街地、そして奥にはベルドン山脈(Chaîne de Belledonne)が望めます。
東のパノラマ
パノラマで眺めると、クロワ・デ・リゾンから北側のシャルトリューズ山脈と、南のベルドン山脈に挟まれた広い谷の真ん中を、イゼール川が流れているのがわかります。
アスレチックを楽しむ人
ところでここはバスティーユ要塞ですが、有名なロープウェイと中心市街地の眺望があるのは南側のはず。
広場を南へ進んでみると、南の先端とはコンクリートの擁壁で切り離され、柵で遮られていました。そして、その前の擁壁を忍者のように進む人影が。。
バスティーユ要塞には『アクロバスティーユ』というアスレチック施設があるそうですから、このサスケさんはそのコースを楽しんでいるのでしょう。私らは高いところ怖いからダメだ~
バスティーユ要塞の広場
改めて地図を見ると、要塞の西側の道路で南の先端部分に行けるようになっていました。
というわけで、広場を横切り西の道路へ向かいます。
西側のパノラマ
西に広がるのは、この要塞のあるシャルトリューズ山脈と、西のヴェルコール山塊に挟まれた市街地。こちらもその谷の中をイゼール川が流れています。
イゼール川はヴェルコール山塊の北側を迂回しつつ西へと流れ、そのずっと先でローヌ川に合流しています。
路面電車が走る
イゼール川の手前の並木の横を走る小さな白い車体は、トラムE線の路面電車。
バスティーユ要塞の入口
西側の眺めを楽しんだら、坂を下ってバスティーユ要塞の入口へ。
いかにも"砦"な門を潜って南の見晴らしテラスまで進むと、
ロープウェイとサリーナ
ありました~ 『グルノーブルと言えば』というアイテムの一つ、ロープウェイです。まんまるの乗り物は『泡』の意味のブユ(bulles)と呼ばれています。
『可愛いね~』とご満悦のサリーナ。こちらはカラフルな5色。
赤い『泡』
もう一対は赤一色の『泡』5つ。ちなみに日本語ではロープウェイですが、フランス語ではテレフェリック(téléphérique)と言って、ケーブルカーもロープウェイも同じです。
このロープウェイは、都市型のものとしては世界でもかなり早い1934年にできたそうです。
ロープウェイ駅
これらの『泡』は、グルノーブル市街地のど真ん中から標高差263mを上ってきます。
ロープウェイ駅の西側に見晴らし台があるので、行ってみましょう。
ロープウェイと市街地の眺め
西の見晴らし台からは、赤茶色の屋根のグルノーブル旧市街地もよく見渡せます。そしてその背後にはベルドン山脈。
見晴らし台で記念写真
近くにいた観光客の方に、見晴らし台からの記念写真を撮ってもらいました。(TOP写真も)
私たちの背後をまっすぐ南に伸びている道路はD1075。バスでル・ブール=ドアザンに向かった時に通った道です。
要塞内の広場
曇り空でちょっと残念でしたが、グルノーブル市街地と周囲の山々の広大なパノラマを堪能しました。
この要塞には、他に山岳部隊博物館やアートセンターもありますが、私たちはこれでバスティーユ要塞を出発です。この後、駅で切符の手配をしなければいけません。
要塞の西を戻る
来た道を戻ります。まずは要塞の西を回っていきます。
ここからも南へ向かう直線道路D1075がよく見えますね。
一気に下る
そして、ずーっと押した道を一気に下っていきます。ああ、爽快~
押し上りは大変だったけど、この下りがあるから上った甲斐はあったというものです。
かなり下ってきた
とはいえヘアピンカーブが続き、20%勾配のところもあるので慎重に。
上りは45分くらいかかりましたが、下りはあっという間です。
イゼール川とドーフィネ議会宮殿
そして、下り終えたら右折してイゼール川沿いを進み、サン=ローラン橋までやってきました。
対岸の白壁の建物はドーフィネ議会宮殿。かつてのドーフィネ地方の政治の中心で、現在も裁判所として利用されている歴史的な建物です。その奥に見える塔は、ドーフィネ議会宮殿の南側にあるサン・タンドレ教会(Collégiale Saint-André de Grenoble)。
ライオンの泉とバスティーユへの登山口
この橋をまっすぐ北に進んだ突き当たりにあるのが、『ライオンの泉』。
その右側の階段が、バスティーユ要塞へ歩いて上る出発点になっています。
ライオンの泉とサイダー
この噴水は、正確には『ライオンとヘビの泉』。ライオンが青緑色のヘビをむんずと掴んでいます。
1843年に制作されたもので、ヘビは氾濫するイゼール川とドラーク川を表し、ライオンがグルノーブルの街。この彫刻は、グルノーブルが川の氾濫による洪水を克服してきたことを示しているのだそうです。
サン=ローラン橋を渡る
続いて、サン=ローラン橋を渡ってイゼール川の左岸へ。
自転車ツアーの人たちもいます。グルノーブルは自転車道が整備され、コンパクトな旧市街やイゼール川沿いの郊外など、自転車でとても楽しめる街だと思います。
パレ通りに入る
旧市街に入り、レストランなどが並ぶ道を進みパレ通りに入ります。
パレ通りとは、ドーフィネ議会宮殿(Palais du Parlement du Dauphiné)に繋がる通り、ということでしょう。写真右手の白壁の建物がそのドーフィネ議会宮殿。先ほど川の対岸からも見えていた建物です。
広場に出た
その通りの先には広場があります。広場の北はドーフィネ議会宮殿(現裁判所)、南はサン・タンドレ教会。
この広場付近には後ほど昼食に来る予定で、まずは旧市街を通りながらグルノーブル駅へと急ぎます。昨夜、サイダーがパリ行き列車チケットをインターネットで買おうとしたのですが、支払い時の認証問題で購入できなかったのです。まずは明日の列車を確保して、安心してお昼を食べたいですからね。
グルノーブル駅前のカルダー作『3つのピーク』
ところが、駅でのチケット購入で問題発生。サリーナが窓口でチケットを買った直後、サイダーにチケット購入済連絡メールが入ったのです。『わあ、昨夜ネットで申し込んだチケットが二重に購入されちゃったよ~』と窓口へキャンセルに行ったのですが、窓口のマダムに『今買ったチケットのキャンセル?このメールのチケットもキャンセルするの?』と言われて大混乱。
実は、鉄道チケット購入には必ずIDを求められ、そのIDとサイダーのメールアドレスが紐付けされていたため、今窓口購入したチケット情報がサイダーに届いた、というオチ。フランスのインターネット活用は進んでいて、全く追いつけない我々なのでした。
フランス門
ともあれ明日のパリ行き列車の確保はできたので、グルノーブル市内散策を再開です。
駅を出てイゼール川を北へ渡ると、すぐにフランス門(Porte de France)があります。1620年に建造されたこの門は、要塞を囲む壁の一部で、リヨン方面へ開かれた門として作られました。現在は第一次・第二次世界大戦で亡くなった兵士たちの記念碑とされています。
イゼール川沿いを東へ
そこからまっすぐ、自転車道を通りイゼール川に沿って東へ走っていきます。
旧市街の広場
そして、先ほどと同じサン=ローラン橋を渡って旧市街の広場にやってきました。
広場に面するのはドーフィネ議会宮殿、サン・タンドレ教会の他に、テラス席を出したレストランが数軒。
サン・タンドレ教会の内部
昼食の前に、サン・タンドレ教会を訪ねてみましょう。この教会は、当初13世紀初頭に設立され、16世紀の宗教戦争時には大部分が破壊されたそうですが、1331年に建てられた4つの鐘を備えたゴシック様式の尖塔が旧市街のランドマークとなっています。
内部には美しい交差ヴォールトの内陣があり、東側に祭壇が設けられています。
ステンドグラス
祭壇の上では、ステンドグラスの窓が美しく輝きます。
祭壇の対面の西側には、1704年頃に作られたという歴史あるパイプオルガンが設置されています。
ラ・フェルメ・ア・デデ
では、このあたりでお昼にしましょう。広場の少し東にあるレストラン『ラ・フェルメ・ア・デデ』。デデの農場、という意味ですね。
地域の食材を使ったテロワール料理を提供するというレストラン。赤いチェックのテーブルクロスが親しみやすい雰囲気です。
レストランの内部
中へ入ると、木の天井に石壁、そして壁に飾られた農機具や鍋などが、農家にいるような雰囲気を演出しています。
中央に荷車
そして、中央の荷車の上にはカトラリーあり、何やら古いランプやオーブン?あり、手作り的な懐かしさ、楽しさが伝わってきます。
これは期待できそう。翻訳ソフトでメニューを吟味しつつ、注文を決めました。
サッスナジョワーズ・サラダ
まずは大盛りの『サッスナジョワーズ・サラダ』。サッスナージュはグルノーブルの西の山裾にある町です。その地域のチーズやクルミ、自家製ベーコン、卵などのミックスサラダ。
出てきたサラダはこれ(写真手前)。盛りの良さにびっくりでしたが、ベーコンの香ばしい塩味とトロリとした卵、カリカリのクルミ、美味しくてペロリと完食。
メメのグラタン
そしてメインは『メメのグラタン』(Le gratin à Mémé)。『おばあちゃんのグラタン』だそうな。
中身は、ジャガイモ、サン・マルスランというドーフィネ地方のチーズ、そしてアンドゥイエット・エクラテ(Andouillette éclatée)とは豚のソーセージの爆発! 加熱したソーセージの皮が破れていることらしい。
このグラタンが本当に美味しい。爆発ソーセージはしっかりした特別な美味しさで、それをクリーミイなチーズが包んでくれます。
トラムと大聖堂
久しぶりのレストランでの食事は大満足でした。ここからはイゼール川に沿って東へ向かう予定です。
トラムの走る大通りに出ると、そこにはノートルダム大聖堂があります。今の教会の建物は13世紀初頭に建設され、その後何度も改修されたそうです。それ以前のロマネスク教会の建物の遺跡や13世紀のゴシック様式の内陣も残っているようですが、午後は14時から開くので時間が合わず、残念ながらパス。
イゼール川沿いを進む
公園を横切って、イゼール川沿いのアラージュ通りに入りました。
緑に覆われた通りをどんどん進みます。
サイクリングロードを飛ばす
イゼール川はこのあたりで大きく蛇行しています。
カーブを描く土手のサイクリングロードを爽快に飛ばすサリーナ。この土手の川と反対側は、グルノーブル・アルプ大学の広い敷地となっています。
雨が落ちてきた
ところが、鈍い色の空からついにポツポツと雨粒が落ちてきました。
今日はしばらくイゼール川沿いを走る予定でしたが、雲が多くて山の景色もあまりよく見えないことだし、このあたりで引き上げることにしました。
斜張橋を渡る
宿のある右岸側へ、斜張橋を渡ります。
渡った先の緑はイル・ダムール公園(Parc de l'île d'Amour)。訳すと『愛の島公園』。
橋の上のサイダー
イゼール川を渡るサイダー。雨はもう止んでいます。
川の上流の北東を見れば、奥で飛び出ているのはダン・ド・クロル(Dent de Crolles)という山の頂上です。Dentは『歯』。確かに奥歯のような形ですね。
イル・ダムール公園を横切る
『愛の島公園』を横切ります。『島』ということは、ここはかつてイゼール川の中洲だったのかもしれません。
キックスケーターの駐輪場
高速道路を挟んで公園の北隣に、巨大スーパー・カルフールがあります。ちょうど宿への帰り道なので、ここで買い物を済ませることにしました。
スーパーで自転車を停めていたら、隣にキックスケーターの駐輪場もありました。自転車と共にちゃんと市民権を得ていますね。
チーズ売り場
そして、巨大スーパーで買い物。広大な店内に食品が山のように並んでいます。
そんな店内の中でも、チーズ売り場の充実度には本当に驚かされます。写真の通路の左右、そして奥まで全てチーズ、チーズ!
多様な地域の美味しいチーズが、日本に比べればかなり安く食べられるのですから、さすがフランス。チーズには毎日お世話になっています。
バリラのコーナー
そして、パスタも日々愛用。これはイタリアNo.1シェアのバリラ(Barilla)のコーナーですが、ロングパスタだけではなく短いのとか星形とか、いろんな形がありますね。
兎肉
肉やソーセージ類も種類が豊富で、食肉の文化は日本とは随分差があります。
こちらは兎肉。買ったことはありませんが、今度ウサギのパテでも買ってみようかな。
本日の夕食
結局その後雨に振られることもなく、無事宿に着きました。
しばらくまったりと過ごした後、本日の夕食です。定番のサラダ、ちょうちょパスタ炒め、そしてメインはソーセージにしてみました。
トゥールーズ産のソーセージ
先ほどカルフールで買った生ソーセージ。パッケージには、フランスの豚肉を使った伝統的な作り方のトゥールーズ産のソーセージだと書いてあります。茹でて焼いたらジュワッと美味い。
さて、明日はついにフランス旅の最終日です。半日をグルノーブルで過ごしたら、列車でパリへと移動します。
