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ブルド→ウランバートル→テレルジ

モンゴル 3

総合評価 ★★★
開催日 1997.08.27(水)- 08.29(金)

ブルド周辺にて
ブルド周辺にて

旅の紹介

◆  ブルドからウランバートルへの帰路は遊牧民のゲルに立ち寄り、村ではナーダム(祭)で力強いモンゴル相撲を観ることが出来ました。

旅の最後は奇岩で有名な水と緑豊かなテレルジでの〜んびり。 初めての乗馬はとても楽しく、丘に上れば草原に風が歌を歌い、ゴロンとすれば真っ青な空! とにかくとっても魅力的なところです。

モンゴルの地図
地図ベース:Perry-Castaneda Library Map Collection

  1997.08.27(水)

ロードサイドのアイラックロードサイドのアイラック

今日は適当に寄り道をしながらウランバートルへ戻ります。

突然道脇から飛び出した女の子は看板らしいものを置くと、少し前に置いたらしい南京袋を取り去り、去って行った。 看板にはアイラック(馬乳酒)と書いてある。 南京袋から現われたのは牛乳缶のようなもので、中にはアイラックがはいっているのだろう。 ロード・サイドの一杯飲み屋といったところなのかな。

羊たちとゲル羊たちとゲル

女の子が去ったほうを見ると放牧された羊たちの群れの先にゲルが見えた。 ちょっとお邪魔してみることにします。

遊牧民は季節により家畜の食料となる牧草を求めて移動しますが、気分次第の適当な場所というわけではなく、ほぼ決った場所があるそうで、土地の使用権は国から与えられているそうです。

ゲルの最小単位はもちろん一軒だけれど、多くの場合、家族や親類のゲルと寄り添うように数軒単位となることが多く、ゲル以外にも家畜のための施設を伴います。 ここには二つのゲルがありました。

おかあさんとゲルの中おかあさんとゲルの中

『サェン バェ ノー(こんにちは)、お邪魔していいですか。』 と訊ねるとおかあさんが快く迎え入れてくれた。 ゲルの中には決った席があり、南向き(必ず)の出入口から見て正面が主人で、左手が客と男、右手が女と子供。 それぞれの近くには、飾り棚、馬具、調理用具といったものが置かれる。

私たちは客席に座らせてもらいました。 おかあさんは後ろの瓶からスーテイ(乳茶)とアイラック(馬乳酒)を出し、ごちそうしてくれました。

まん中のストーブの横にあるのは燃料となる家畜の糞を乾燥させたもので、動物の種類により呼び名が違うらしい。 この糞を冬は床のカーペットの下に敷き断熱材の代わりにするそうです。 乾燥しているのでほとんど匂いはなく、燃やすとほんのり草の匂いがする。

鉄鍋のごちそう鉄鍋のごちそう

『そうそう、ごはんを食べて行きなさい。』 とおかあさん。 外ではなにかの煮込み料理なのか、鍋がぐつぐつと音をたてています。 さすがにこちらは遠慮しましたが、ふと見上げるとゲルの上になにか白っぽいものが乗っている。 『ああ、これはヤギのチーズですよ。 どうぞ。』 フレッシュなチーズをごちそうになり、このゲルを後にしました。

馬に乗る少女たち馬に乗る少女たち

ある村で少女達が馬に乗り、先を急ぐところに出会いました。

『どこいくの〜』 とボロルマ。

『今日は村のお祭りなの。 この先の広場でやっているのよ。』 と先頭の少女。

じゃあ私たちも行ってみよう。 ということで少女達の後を追うとすごい人だかり、というか馬だかり。 後ろから見ると馬のお尻ばかりがずらっ〜。(笑)

馬で観戦馬で観戦

みんな馬にまたがり熱心に前方を見つめています。 間をすり抜け前へ出ると、やっていましたモンゴル相撲。

2人の力士がそれぞれもう一人(介添人?だそうだ)と共に現われました。 介添人が力士の帽子を取ると力士はなにやら踊りを始めた。

『あれは鷹が舞い降りる仕草なの。』 とはボロルマの解説。

モンゴル相撲モンゴル相撲

力士はみんな引き締まったマッチョな人ばかりで、日本の力士というよりレスラーに近い。 草原のあちこちで取り組みが行なわれています。 

『あれ、土俵がないね。』

『モンゴル相撲には土俵はないの。 だから押し出しはナシで倒されたら負けよ。』

『ブーツ履いているし、胸の方だけないチョッキみたいなのも着ているね。』

『チョッキを掴んで投げてもいいのよ。 手は地面に着いても負けにならないの。』 と少し日本の相撲とは違います。

ああそうなんだと思っていたら、正面の取り組みで豪快な投げ技が決った。 迫力あるぅ〜! 最後の儀式は負けた方はチョッキの紐を解き、相手の腕の下を潜るというものでした。

  1997.08.28(木))

テレルジの奇岩の前でテレルジの奇岩の前で

翌朝ボロルマと別れた私たちは近くの静かなところへ行こうと、ウランバートルから50kmほど北東にあるテレルジへ向かうことにしました。

いくつかホテルはあるものの電話がないので宿泊できるかどうかは行ってみないとわからないらしい。 足もバスはなくタクシーを探すが、モンゴルでは数が少なく流しのタクシーというのはほとんど見当たらない。 ホテルにならいるだろうとりっぱなホテルに入りドアマンにタクシーを頼んだら

『今出ていったばかりでしばらく戻ってこないな〜。 あ、そうだ、ちょっと待ってて。』 とどこかへ消え、戻ってきた時にはりっぱな車を従えていた。

『ホテルの車だけれど今日は使わないから、これでどうぞ。』

『ひゃ〜、すご〜い! だけど高いんでしょう?』

『空いている車だからタクシーと同じ値段だよ。』 と運転手。 値段を聞くとなるほどタクシーと同じくらいだ。 明日の復路も大丈夫とのことなので交渉成立。 この商売、ドアマンと運転手のアルバイトなんだろうか?

テレルジの小川と馬テレルジの小川と馬

『この車はリンカーンっていうんだ。 モンゴルには2台しかないんだよ。』 と我らが運転手は自慢気におっしゃいますが、ずいぶん年数が経っているようで内部には壊れているところがあってちょっと笑い。

ウランバートルの市街を抜けるとすぐにまた草原地帯になりますが、ナライハという町を過ぎたころから樹木が目立ちはじめます。 70kmほど走るとテレルジで妙な形の奇岩が目に付きます。 このあたりは昨日までの風景とずいぶん異なり、森林と山が周囲を取り囲み小川が多い美しいところです。

馬に乗る少年馬に乗る少年

宿も無事確保できたので散歩に出ました。 小さな男の子が馬に跨がり遊んでいます。 後ろからは妹なのかもっと小さな子も馬でやってきます。

『モンゴルの子って小さくても馬に乗れるのね〜。』 と感心するサリーナ。

『そうだ、この辺りでは乗馬が出来るらしいよ。 僕達もやってみようか?』 とその気になるサイダーです。

サリーナ馬に乗るサリーナ馬に乗る

サイダーもサリーナも乗馬経験はありません。 乗馬やさんのおじさんに、

『馬、乗ったことないんですが…』

『だいじょうぶだよ。 ここの馬はみんなおとなしいからね。 それにモンゴルの馬は小さいから恐くないよ。』

ということで、乗り方、降り方、進め方、止め方、進行方向の指示の仕方、万が一の落ち方などを教わり、いざ出発。

『わ〜、進んでいるわ〜。』 と初乗馬に感激のサリーナ。

両手を合わせて笛に両手を合わせて笛に

美しい風景の中での乗馬は快適そのものです。 丘の上で馬を降り休憩すれば、馬やのおじさん

『モンゴルの歌知っている? これはホーミーっていう歌い方。』 と歌い出すとあら不思議、メロディーと伴奏?がいっぺんに。 もちろん一人で。 どうするんだか想像もつかない歌い方でした。

『ホーミーはむずかしいけれど、これなら出来るかな?』 と今度は両手を合わせ笛にした。 指を開いたり閉じたりして音程が変えられる。 ん〜、一応音は出るようになったけれどとても音楽にはならないよ〜。

白馬にまたがるサイダー白馬にまたがるサイダー

モンゴル音楽を楽しんだ休憩の後もゆっくり馬を進めます。 するときれいな小川に出ました。

『じゃあ、ここで馬に水でもやろうか。』 と白馬に跨がるサイダー。 本当は勝手に馬が水を飲んでいるだけで、前に行かせようとしても馬はピクリともしないのでした。

散歩と初めての乗馬を充分に楽しんだ後はホテルのゲルでのんびり過ごしました。

  1997.08.29(金))

今日もゲルでだらだらしたり、散歩をしたりとの〜んびりで満足満足。  丘に登れば風が自然の歌を歌います。

でも夕方にはウランバートルに戻らなければならない。 ボロルマたちと最後の晩を過ごす為に。

約束の時間を過ぎたが我らがあのリンカーンはやってこない。 1時間が経った。 まだ来ない。 これはまずいということで、ホテルでタクシーはないかと聞くがもちろんない。 電話は? と聞けばこの先2kmほどの所にあるという。 2kmを往復したらそれだけで1時間かかってしまう。 まずい。 少なくともボロルマには約束の時間には行けないと伝えなければ。 ホテルの人とああだこうだしていると、『どうしたの?』 と聞いてくれる人がいた。 事情を説明すると、『それは困ったわね。 … ちょっと待ってて、仲間に聞いてみる。』 と近くにいた仲間の男の人に声をかける。 『この人たち……なんだって。行ってあげなさいよ。』 『え〜ぇ、俺はたった今、休暇できたんだぜ。 ウランバートルまで往復したら夜中になっちまうよ…』 『なによ、あんた。 困っている人をほっておくの(怒)!』 と言ったかどうかは良くはわからないけれど、とにかくこの人がウランバートルまで送ってくれることになった。 良かった!

まず電話のところに行ってもらうことにした。 なんと着いた先は普通の民家でびっくり。 その庭先にはりっぱなパラボラアンテナが建っていた。 あ〜、電話って衛星電話だったのね〜、とはじめて理解。 うまい具合にボロルマの実家に通じたのだが、彼女は不在でお母さんが出た。 お母さんはモンゴル語しか出来ない。 我々はモンゴル語はもちろんできない。 運転を引き受けてくれたお兄さんに事情を話し、お母さんになんとか説明してもらった。

丘で草を食む二頭の馬丘で草を食む二頭の馬

さあウランバートルへ急ごう! とホテルまで戻ったところにあのリンカーンがやってきた。 『いや〜、申し訳ない。 突然用が出来ちゃって。。』 おいおい!!

そんな夕暮れ時、丘の上では2頭の馬がならんでのんびりと草を食んでいるのでした。

ウランバートルのホテルではボロルマと彼氏が首を長くして待っていました。 短い夏休みは、草原と心地よい風、そして遊牧民の子供達のはにかんだような笑顔がすばらしい一週間でした。 ありがとうバトブヤン、エンヘ、そしてボロルマ。

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uploaded:2005-07-25