2018年のGWは、鳥取から中国山地を越えて姫路まで。
やってきたのは鳥取空港。着陸寸前に鳥取砂丘がちらっと見えました。鳥取は『名探偵コナン』の作者の出身地だそうで、館内にはコナンの絵がずらりと飾られています。ネーミングライツなのか、この建物の標識には鳥取砂丘コナン空港と表示されています。
自転車は無事到着。マサキン以外は職員から手渡しで受け取りましたが、マサキンは値切ったので(笑)、手渡してもらえず、ターンテーブルで回って来たらしい。
さて、自転車を組み立てたらまず向かうは鳥取港。
畑の中の鄙びた道をどんどこと進んで行きます。畑に設置されたスプリンクラーがこの道にまで水を撒いているので、何名かはここで水浴びをしてしまったようです。
畑の先にちょっとした集落が見えてきます。
港の傍にある賀露町北は、民家と民家の間がぎゅぎゅっと詰まった密集した集落で、その中を抜けるのはとても楽しい。
くねくねと曲がって進んで行き、表通りに出ると、民家の玄関先にはどこまでも続く注連縄が渡されています。どうやらお祭りがあるらしい。
玄関先でおしゃべりするおばあさんたちの姿がなんとも微笑ましいですね。
この通りに並行して広い道があり、その先が港になっています。
港には漁船が並んだ並んだ。
港の横にある『若林』で昼食です。玄関の上には巨大な蟹の看板が。山陰といえば蟹、松葉ガニですね。もっとも松葉ガニのシーズンは冬なのでこの時期はもうおしまいですが。
しかし、十数種類の小鉢に蟹が付く小春御膳や、春の食材を豊富に使ったお椀御膳など、リーズナブルでとてもおいしいです。私たちの席からは港への眺め良しで、三重丸!
海の幸で満腹になったら、港を出て鳥取砂丘に向かいます。
港の中にはこんな大漁旗を掲げた漁船もあります。
この旗の意味は、本当に大漁だったからなのか、明日が旗日だからか、はたまたここのお祭りだからなのかはわかりませんでしたが、こういうのは見ていて楽しいですね。
港の東には千代川が流れています。
千代川は鳥取市を東西に分けていて、空港と港は西に、これから向かう砂丘は東にあるので、鳥取大橋でこの川を渡ります。鳥取砂丘は河口付近に見える小高い丘の向こうにあります。
千代川から旧袋川沿いに入ると、先に山並みが見えます。
あれが中国山地の日本海側の端っこです。このあたりは千代川の周辺だけが平野部で、あとは中国山地の中なのです。
旧袋川を渡ると急坂になり、それを上ると因幡自転車道の表示がありました。調査不足でここに自転車道があることを知らなかったので、どこに続いているのかわからなかったので最初は入りませんでしたが、再び入口があったので、まず間違いなく砂丘の方に繋がっているだろうと入ってみました。
因幡自転車道は、この先にある子供の国からJR因美線の河原駅付近まで20kmほど続いているようで、先ほど走ってきた千代川の河川敷もコースの一部になっています。私たちは旧袋川の左岸を進みましたが、右岸を行くとスムースにこの自転車道に入れるようです。
こどもの国の先でr265に出ると、左手の林の上に白いものが見えます。砂丘です。この鳥取砂丘の思わぬ出現の仕方にはちょっとびっくりしました。まさかあんなに高いところにあるなんて、想像もしていませんでしたから。
さて、その鳥取砂丘の入口となる砂丘会館前に到着です。ここで一人鉄道でやってきたシロスキーが合流、今回の参加メンバー八名全員が揃いました。
鳥取砂丘は人により感想が大きく違うところのようで、ガッカリ派の代表は、もっともっと広いものだと思っていたけれど、イメージよりずっと狭かった、というものらしいですが、さてどうかな。
砂丘会館向かいの入口から一歩砂丘に踏み出すと、先に見渡す限りの砂地が広がっています。
海岸の近くはこんもり盛り上がっていて、それが南西へずっと延びているのが見えます。
あれが『馬の背』でしょう。鳥取砂丘にはこの馬の背の他に、オアシス、スリバチ、火山灰露出地と呼ばれるところがあり、これらすべてを廻ると一時間ほど掛かるそうです。最初の写真で緑色に見えるところがオアシスでしょう。ちょっとした水溜まりがあり、その周辺に草が生えています。
砂丘案内役のベネデッタは先頭に立ち、まっしぐらに馬の背を目指しています。
『お〜い、ベネデッタ、ここはどんなふうに廻るの?』 と聞けば、
『砂丘なんてどこでもあんまり変わんないから、真っすぐ海まで行って戻ってきま〜す。』 とあっけない。まあ、案内役の仰せなので、ここはみんなそれに従うしかありませんな。
砂丘会館の前からまっすぐ海へ向かうと、そこは鳥取砂丘の一番北東の隅にあたるところなので、あっという間に馬の背に辿り着きます。
馬の背の上からは広がる砂丘と山陰の海岸が一望にできます。広い砂丘に広い海、なかなかの景色です。
『砂の上は歩きにくいですねぇ〜』 と早々に素足になって砂の感触を楽しむはキルピコンナ。
『ヤッホー、砂丘も日本海もサイコー!』 と鳥取砂丘にご満悦のサリーナ。
砂丘と言えば風紋です。
案内にあった風紋が出来やすいところはすでに人の足跡でほとんどそれは見られませんでしたが、馬の背の急斜面なところで小さな風紋を発見! ここに定点カメラを設置すれば、砂と風が作り出す複雑な模様が時とともに変化する様子が見られるはずですが、そうでなくともじっと観察すると、細かい砂が風に飛ばされていく様が見られます。
馬の背から海岸に下りる斜面はかなり急で、下りたら戻ってくるのに難儀しそうなのでこれは断念し、馬の背の上を北東に進んでみました。
馬の背の最北端から山陰海岸の北部を見たところです。
続く砂浜に白い波が押し寄せ、その先に出入りの激しそうな海岸が続いています。私たちはこれからこの海岸線を辿り、鳥取県を出て兵庫県の浜坂へ向かいます。
伸びやかで広大な鳥取砂丘に満足しました。ベネデッタの狙いは砂丘よりも砂丘会館のジェラートだったらしく、このあと梨ソフトクリームを頬張りました。鳥取県は二十世紀梨で有名です。ソフトクリームの写真にはその二十世紀梨が使われていたので、この梨はきっと二十世紀なのでしょう。
さて、鳥取砂丘を出たら一路海岸線に続く道を東へ向かいます。しばらくは車道の内側に自転車道が続いています。
その道端には紫色の可憐な、しかし海岸に生える植物特有のしたたかそうな花が咲いています。
なんていう花でしょうか。サリーナによればこれはヨーロッパ原産の植物で、ツルニチニチソウというものだそうです。
自転車道が終わるとらっきょうの畑の間を行くようになります。
このあたりはらっきょうの産地で、秋にはこの畑も赤紫色の花で埋め尽くされることでしょう。らっきょうの実は六月頃が旬らしいので、もうそろそろです。
らっきょう畑が終わると塩見川を渡ります。
この先、網代までの間には駟馳山峠(しちやまとうげ)が立ちはだかります。
ということで、さっそくエッコラヨッコラが始まります。
なき喰わぬ顔で先頭を引くは、つい先日ブルベ400kmを走ってきたシンチェンゾー。それに喰らい付くは、奥方の許しを五日間だけ貰えたマサキン。
駟馳山峠の標高はたった70mなので、全員なんとか押さずに上り切り、岩美町の大谷にぐわ〜んと下ります。
R178から逸れた大谷には、釉薬が掛かり真っ黒に輝く瓦屋根が美しい民家が並んでいます。
道はほどなく蒲生川(がもうがわ)に出合います。この川辺には浦富海岸(うらどめかいがん)の島巡りをする遊覧船乗場があります。
この遊覧船乗場には食事処と売店があり、休憩に打ってつけなので一休み。
おいしそうな干しイカと何軒かの農家が作ったらっきょうなどが売られています。月桂樹と共に漬けたらっきょうがおいしかったので、今夜の酒の友に一つGETです。
遊覧船乗場を出て蒲生川を渡るとほどなく、大正元年に完成したという網代隧道をくぐり抜けます。
網代隧道の先に網代神社が現れ、さらにその先で急坂の細道を上って行くと、道はさらに細くなり、本当にこれ、道という雰囲気に。
両側から民家が迫るこの坂道が途絶えると、その先で海岸に出ます。このあたりから東の海岸を浦富海岸と呼ぶようです。浦富海岸は日本海の荒波による海食地形が美しい海岸美を成す景勝地として知られています。
写真では伝わりにくいですが、はっと息を呑むような透き通った水の色と、ごつごつした岩場の対比が見事です。
下に見える松が生える花崗岩の小島は千貫松島と呼ばれるもので、その下部にはくり貫かれたような穴が空いています。
上の展望台に上れば東西の海岸線が一望にできます。
ベネデッタによれば、ここは火曜サスペンスで犯人が犯行を告白する場所にぴったりだそうな。
網代展望所で浦富海岸の一発目の景観美を堪能したら、さらに海岸道を東へ進みます。
先ほど見た通りこの海岸線は海からいきなり切り立った断崖絶壁となるので、道もアップダウンの繰り返しです。しかしここのアップダウンは穏やかなので順調に進んで行きます。
1kmほど進むと鴨ヶ磯展望所です。
左には千貫松島にあったような洞門が見え、右にいくつか小島が浮かんでいます。下には、大粒の石英砂(せきえいしゃ)が水晶のように輝くという小さな浜が見え、そこに続いている道もあるのですが、時間の関係で下りませんでした。
鴨ヶ磯展望所からはいったん下って穏やかな上りに。
次は城原展望所です。ベネデッタの後方に見えるのは菜種島(なたねじま)で、その手前にも小島が四つ並んでいるようです。
これらを合わせて菜種五島(なたねごとう)と呼びますが、これは元は岬だったものが、波風の浸食によってバラバラになったのだとか。
足元の崖下にもゴツゴツした奇岩が並んでいます。
田後の集落に入りました。先頭のサイダーが選んだ道はこんなところで、民家と民家のまさに隙間です。
これ、道? まあしかし、こんなところには生活感が溢れ出ていて、結構楽しいです。
裏道をゴニョゴニョゴニョ、ゴニョゴニョゴニョと進んで行くと、いつの間にか表通りに出ました。
この表通り、裏道を通ったあとでだからか、やたらに広く見えてしまいます。
田後港を横目に進んで行くと、いつの間にか浦富の集落に入りました。
浦富の海には向島が浮かび、その上に恵美須神社の赤い鳥居が建っているのが見えます。こうした風景は日本各地にありますが、その多くの場所で、なにか神秘的なものを感じるのはどうしてでしょう。
ここには大きなビーチもあります。
山陰の海岸はこれまで見てきたように急峻な崖であることが多く、ビーチはあまり多くありません。きっとここは、夏には大勢の海水浴客で賑わうのでしょうね。
浦富の集落の中心はビーチ付近ではなく、一本内陸を行く道沿いらしいので、海岸からシフトしその道を行ってみましたが、この集落はこれまで見てきたような漁村ではないらしく、また比較的新しい家が多いようです。
集落の外れからは吉田川に沿って進んで行きます。
吉田川を離れると道は低い山合いを行くようになります。内陸側を見ると、田植えの準備を始めた田んぼの向こうに、低い山並みが見えています。
ここからは低い山しか見えませんが、あの山はずっと奥へと続いて行き、中国山地を形成しているはずです。
進行左手の落ち込んだところには山陰本線が通っています。
ここを走る電車がどんなんだか興味がありますが、この時は遭遇することはできませんでした。
羽尾に抜けると、ここにも浦富のような砂浜のビーチがありました。
その先の東浜との間にはこんな奇岩がゴロンと横たわっています。このあたりは岩場と砂浜が交互に現れます。
山陰海岸の美しい景色に見とれてまったりモードの中、一人シンチェンゾーは、
『急がないと夕飯に間に合わないゾー。』 と、みんなを急き立てますが、笛吹けど踊らぬいつものジオポタでした。
東浜に入ると海岸には砂浜が延びているのですが、道はわずかに内陸を行くので、海はあまり良く見えません。JR山陰本線の東浜駅からは海側に道があるのでこれに入ります。
東浜駅はモダンなデザインなのですが集落の雰囲気と違い過ぎて、なんだか、あり〜って感じです。
東浜の東に突き出ているのは陸上岬(くがみみさき)です。
道はその岬に向かって上り出します。
この上りが本日一番の難所ですが標高は100mほどしかないので、ちょっとエッコラヨッコラして岬の根本付近にある展望所に到着。
西に見えるのは東浜の先の羽尾の岬で、あの向こう側に浦富があります。
さらにひと漕ぎすると鳥取県と兵庫県の県境です。
これより兵庫県でここで鳥取県とはお別れ。鳥取県、短かった〜
県境付近には800mほどほぼ平坦な区間続きます。
道が下りに転じると、下に居組港が見えてきます。
ぐわーっと下って居組の集落に入ります。
このあたり一帯の町名は新温泉町です。新温泉町ですから比較的新しく温泉が出たのかと思いましたが、どうやらそうではなく、ここは浜坂町と温泉町が合併して新温泉町となったようです。
居組の先には穴見海岸展望所があります。
ここは、たくさんの岩がリズミカルに海面から突き出す様が美しい。
そして行く手を見れば、夕日を浴びたゴツゴツの岩場がどこまでも続いています。
その上には小さな白い月が。
狭い土地にぎゅっと寄り添うようにして建つ釜屋の集落を横目に進み、
岬の先に沈んで行く夕日を眺めながら、海岸線をどんどこ行きます。
このあたりは岬を一つ越えるごとに港が現れます。ここは諸寄港。
漁船はランプからするとイカ釣り船でしょうか。このあたりならホタルイカかな。
空がぐっと赤みを増して、西に落ちて行く太陽はいよいよ海に潜る態勢を整えました。
日没10分前。
予定時刻に今宵の宿泊地の浜坂に到着です。
ここは温泉地で、町内の各戸に温泉が配られているそうです。源泉の発見が1978年と比較的新しいためか、いわゆる温泉街というほどの集積はないように見えますが、それでもパラパラと温泉宿が建っています。
私たちの宿はそれらの中でも民宿に毛の生えたような小さなところです。温泉は近くのユートピア浜坂へ。ユートピア浜坂は風情のある施設とは言えませんが、大きな湯船にゆっくり浸かるのはやっぱり気持ちいい。
そして晩餐はというと、海老とイカなどの刺身、カレイの煮付け、そしてモサエビ、ホタテ、サザエ、バイガイなどの海賊焼。この海賊焼は炭火で焼くというもので、地元でしか食べられないというモサエビを始め、とても素晴らしいです。
しかし、ちょっと火を通せばいいというイカを真っ黒に焦がし、サザエはうまく取り出せずに悪戦苦闘し、初めてのバイガイはついに取り出せずに、女将に手伝ってもらうという有様。まあ、そんなこんなですが、ワイワイガヤガヤと楽しく夜は更けていくのでした。
◆ひとこと by ムカエル
ここ数年、GWはオートバイでのツーリングと決めていました。今年も2月位からツーリングプランを考え始めていたのですが、考えていた行先は鳥取砂丘と竹田城。そんな時に今年のGEOポタGW企画はそこに行くということが判明。そもそも旅の企画をするのが大の苦手の私としては「こりゃ丁度いいや」 ってことで久し振りにGW企画に参加させて頂く事になりました。
スタート地点の鳥取までは空路。飛行機での輪行は2011年のGW企画で行った熊本以来実に7年ぶり。久し振りなので今一つ要領が分からず、自転車を預け入れる際にタイヤのエアーを抜き過ぎて鳥取空港では一汗かかせて頂きました。やっぱりエアポンプは大きいものでないとダメですね〜。
そうそう、羽田で飛行機に乗り込む時、 最後までシンチェンゾーが現れずどうしたもんかと気をもんでいたのですが、ギリギリになって出現。 なんでもラウンジでビールを飲んでいたんだとか。いいなぁ、ラウンジを使える身は。そう言えば私も以前 海外営業で出張が多かった時は、よく出発前に空港のラウンジでビールを頂いてました。呑兵衛はただ酒には目が無いんですよねぇ。でもね、あんまり飲むと飛行機に乗ってから離陸までの間にトイレに行きたくなってさあ大変。シートベルトサインが消えるのを脂汗をかきながら待っていた経験が多数あり。だから飛行機はいつも通路側の席を予約するのが癖になっているんです。
ところで今回の企画の初日と二日目に走った山陰海岸ジオパークは、最近の報道によるとどうも認定取り消しの 危機に面しているのだそうです。地域としての振興策に連携不足が指摘されているらしい。折角素晴らしい自然が満喫できるところなので是非盛り返してほしいものですね。
◆ひとこと by ベネデッタ
今回のコースはいずれも初めて訪れる場所。 しかもジオポタでのロングポタリングも初挑戦、 飛行機で自転車を運ぶのも初だったので、ほんとうにワクワク。 自分はいつも体よりも気持ちが先走るタイプなので、乗り慣れないBD1に颯爽とまたがり、 出発前に転んで左腕に大きなアザを作っての参戦となりました。
鳥取から浜坂までは私の担当でしたが、自分のことで手一杯で、 シロスキーが手作りのガイドブックを持参してくださったので、ほんとに助かりました。 鳥取砂丘も案内が必要なほど広くなかったしね! 聞くところによると、 あそこは砂丘に生えてくる草を観光職員が夜中に?抜いているそうで、 世界の砂漠化防止運動と唯一逆行している場所らしいです。
鳥取から浜坂まで、さすがジオパークに指定されているだけあって、 海岸線からの景色は素晴らしかったです。火曜サスペンス(通称火サス)の船越英一郎が、 松居一代の追及を逃れて、どこかに潜んでいそうな崖の連続です。 アップダウンもきつかったけれど、ベネデッタ的にはなんとか頑張りました。 ひーひー言いながら坂を登っていると、 ブロンプトンのシンチェンゾーが、実に嬉しそうにこちらを見るので 「クソッ」と気持ちは燃えるのですが、脚はついてきませんでした。涙
疲れ切ってたどりついた浜坂の宿は、かにソムリエの宿澄風荘。 豪華な海賊焼きがウリです! モサエビ、サザエ、バイ貝、ほたて、白イカなどを、炭火で焼いて食べるのです。海賊万歳!! かにソムリエの女将さんが最初に食べ方を教えてく ださるのですが、みんな(特にサイダー)はビールに気を取られてまったく聞いていません。 そしていざ焼き始めると、焦げる焦げる〜。女将さんはビールだの酒だのを運びながら、 焼き加減を見て手伝い、酔っぱらいどもの海賊焼きにてこずっていました。 そして、頂き物の日本酒を2本もサービスしてくださいました。 素晴らしい、ほんとにステキな宿です。 しかし私たちが泊まった別館は、玄関の鍵がかからず、 女子部屋だった2階は出入り口が2か所、 やけに高い位置に物干し場が存在する謎に満ちたところでした。
翌日、ひとり輪行のため居残ったので、ちょっと女将さんと話をしたら、 浜坂は1800年頃長崎に金商法を学びに行った市原惣兵衛という人が、職人を連れてきて、この町で針の事業を起こし、戦前、戦後を通じて浜坂針は「みやす針」の名で世に知られたところとのこと。 レコード針で有名な日本精機宝石工業は浜坂にありました。
私は浜坂駅から餘部駅まで輪行したのですが、このローカル線もらくちんだったし、 雰囲気もよかったです。餘部駅で電車を降りると、高さ40メートル余の空の駅になっていて、 昔の餘部鉄橋を一部残した展望台から眺める日本海は絶景。みんなが現れるのをずっと眺めていました。 浜坂は早坂暁原作、吉永小百合主演のドラマ「夢千代日記」の舞台となった場所ですが、 冒頭のシーンは雪の餘部鉄橋を走るローカル線の姿です。ここは1985年強風に煽られて車両が落下した事故のため、 新しい陸橋に建て替えられたもの。それ以前に撮影された夢千代日記を見れば、 100年間風雨に耐えてきた往時の鉄橋の姿を見ることができるでしょう。
ところでつい先月、取材で栃木県大田原市に行ったところ、吉永小百合が登場するCMで一躍有名になった 雲巌寺に案内していただく機会があり、自分的には小百合がちょっとキテいるのかも♪と思っています。
◆ひとこと by マサキン
羽田発9:35→鳥取空港10:55 定刻に到着です。
預託の自転車は、手渡し*での受取かと思っていたら、ターンテーブルで運ばれてきました。
*注)従価料金で依頼したので、十勝石狩空港とか石垣島空港は、空港職員さんが個別に運んでくれたので。鳥取は職員さんが少ないのかも。
空港ビルの外で早速自転車の組み立てです。どなたかが「コナン」はどこに居るのかな?
「鳥取砂丘コナン空港」が愛称でした。(2015.3.1から、「名探偵コナン」の作者青山剛昌さんが、鳥取県北栄町出身なので)
空港ビル入り口にコナン君が描かれていました。ロビーにはフィギアとディスプレイもあったみたいです。
3kmほど走って、鳥取港のお食事処「若林」に到着です。
途中で、ランチメニュー予約をしようとしたら、いずれも限定10食の品で、現地での受付とのこと。
「若林御膳」「小春御膳」「お椀御膳」等いずれもオーダーが通って、限定品を皆さん美味しくいただきました。
今日の目玉?鳥取砂丘に到着です。
日本三大がっかり(札幌時計台・高知はりまや橋・砂丘)とかの話もあるようですが、どうしてどうして、中々の眺めです。
(世界三大がっかりは、ブリュッセルの小便小僧、コペンハーゲンの人魚姫、シンガポールのマーライオンとか)
すり鉢状の砂丘の先に「馬の背」があり、この「馬の背」目指して50メートル位を直登(結構、きつかった)すると、砂丘の頂上、日本海がゆったり横たわっています。
キルピコンナが「風紋(乾いた砂で、風速5〜7メートル位で出来るとのこと)」を見つけました。部分的ですが見られたのはご機嫌です。でも、写真を撮ろうとしてギリギリの崖のとこと、危ういですよ。
帰路、ベネデッタが砂丘の植物について「名前は?」、パンフレットを見たら「砂丘植物」としか書いてなかった。
砂丘植物で検索したら「コウボウムギ(4月5月)」という植物かも。
鳥取砂丘のあとは、絶景続きの千貫松島眺望・浦富海岸を楽しみます。