朝目覚めると、晴れ! これはもしかすると今日はいけるかも。今日はレイナとレイが帰るので特別な予定は立てておらず、晴れたら昨日行った八方尾根の黒菱平まで上って白馬三山を眺めようかなと思っていたのです。そして黒菱林道を自転車で下る!
部屋からは山は見えないので外に出てみました。私たちが宿の近くの道端にはこんな道祖神があります。白馬村をはじめこの周辺には石仏や道祖神がたくさんあるのですが、このように2人並んだ双体道祖神と呼ばれるものが多いです。
宿から100mほど行くと、八方尾根のうしろに白馬三山がバッチリ見えました。(TOP写真) 左から、トンガリ帽子の白馬槍ヶ岳(2,903m)、杓子岳(2,812m)、白馬岳(2,932m)。
宿に戻って朝食です。
今日は簡単に、グレープフルーツジュース、クロワッサン、トマト、ポテトサラダ、ブルーベリー入りヨーグルトそしてコーヒーです。
朝食中に先ほど見た白馬三山の写真をレイナとレイに見せると、自転車は車に積んで、みんなで黒菱平まで行って白馬三山を眺めようということに。
そうと決まればさっさと朝食を済ませて出発しましょう。
ところが黒菱林道を車で上っているうちに雲が沸き出し、あれよあれよと言う間に空を覆ってしまいました。黒菱第3リフト乗り場がある黒菱駐車場に着いた時には空は真っ白。あれぇ〜〜
雲はかなり厚く、ちょっとやそっとでは晴れそうもありません。これでは黒菱平まで上っても意味がないと諦めて、レイナとレイはここから帰京、サイダーとサリーナは自転車を組み立てて黒菱林道を下りだけ楽しむことに。(笑)
黒菱ラインや黒菱スカイラインとも呼ばれる黒菱林道は、和田野の奥の標高892m地点からここ黒菱駐車場(標高約1,510m)までの7.1kmで、高度差は約620m、平均勾配8.7%。上るのは結構きつそうです。
道幅は車がすれ違うのがやっとのところもあり、ヘアピンカーブが多いので注意して下らなければなりません。
まず、レイレナ号が発進。続いてサリーナがそれを追います。
上には厚い雲。晴れていれば見えるはずの松川の向こうに横たわる山々はボーッと灰色に霞んでいます。
上をリフトの鋼索が渡っています。ここはなんと冬場はスキー場になるのです。ですからこの道もすっぽり雪に埋もれてしまい、ゲレンデの一部になります。
ヘアピンを描いてどんどん下る林道がずっと下に見えています。
そこに先ほど私たちといっしょに出発したレイレナ号の姿がありました。
この林道は7kmしかないので、かなり慎重に下っても15分もあれば下り切ってしまいます。
今日は特にやることもないので、写真を撮りながらゆっくり下ります。
高度を下げると少し山裾が見えてきました。これは北側の山並みです。
そして姫川の支流の松川が見えます。あのあたりが標高700mです。
松川は松川大橋の先で姫川に流れ込み、姫川となって糸魚川で日本海に注いでいます。
その手前の小さな尾根には白い大きなテントが見えます。あれは アウトドア関係のスノーピークが北尾根高原に展開するホテルで、今流行のグランピングもできるそうです。
その左上の雲の中には白馬岳あたりが隠れているようです。
下るサリーナのうしろの山並みの上に三角の山が飛び出ています。あれは乙妻山(2,318m)かな?
黒菱林道は写真の右から下って来て左の北尾根高原を通り、その向こうに見える岩岳の麓を流れる松川まで下って行きます。
徐々に松川が大きくなってきました。白馬のまちもはっきり見えてきました。
北側の山々の姿が先ほどよりはっきり見えてきました。
その上に飛び出しているのは飯綱山(1,917m)でしょうか。さっきまで気がつかなかったなぁ。
下るに連れて周囲は明るくなってきました。青空も少し見えています。
しかしこちらは厚い雲で下まで陽の光が届いていません。
谷向こうの山は岩岳で、樹木がないところはスキー場です。
岩岳はかつては小さなスキー場でさはど人気は高くなかったそうなのですが、近年様々な取り組みをしており、周辺からうらやまれる程の集客があるようです。自転車乗りの間ではマウンデンバイクのメッカとして知られ、絶景の巨大ブランコも大人気です。
その岩岳の稜線を辿って行き松川まで下ると、東のこの景色になります。
平坦部の松川の左には信濃森上駅が、右の平場の中ほどには白馬駅があります。
先ほどから気になっていたのですが、松川がカーブして見えなくなるすぐ上の山の中に一ヶ所開けたところがあります。
どうやらあそこは今年の春の『北アルプス展望サイクリング』で訪れた、一本桜で有名な野平(のだいら)のようです。こうして見ると野平はよりはっきり、山の中の閉ざされた地区であることが分かります。野平同様に限界集落の青鬼(あおに)はこの少し西にあるのですが、それはここからは見えないようです。
黒菱林道は和田野の奥に下って終わり一般道にそのまま繋がりますが、このあたりで地元のサイクリングクラブなのか、子供を含め十数名のサイクリストがマウンテンバイクで黒菱林道を駆け上って行きました。
黒菱林道のあとは和田野の別荘が立ち並ぶ中を緩く下って行きます。
この通りには長野オリンピックのマークが入った街灯がずらりと並んでいます。
今日はこれ以降は特別に予定を立てておらず、さてどうしようということになったのですが、明日行く予定の『白馬きこりの道』の下見をすることにしました。『白馬きこりの道』は姫川の東の小高い山の中に設けられハイカーとマウンテンバイクのためのルートです。
大樽川に入りうしろを振り返ると、八方尾根スキー場がよく見えます。先ほど私たちはあの右に見えるスキーコースの天辺あたりから下って来ました。
大樽川は白馬駅のすぐ南を流れて行き、姫川に流れ込みます。
正面に見える手前の小高い山の右方あたりに『白馬きこりの道』はあります。
大糸線の線路を渡ると道端にひまわりが。
元気いっぱいのひまわりを見ることは少ないのですが、これは素晴らしい!
そして空には青空も見えるようになりました。
蕨平橋で姫川に出ました。ここからは五竜岳の眺めが素晴らしいのですが、残念ながら今日はその頂は雲の中。
ゴムボートがやってきました。姫川の流れではラフティングというほどではないですが、それでも子供たちは一生懸命パドルを操り、ボートを回転させていました。楽しい夏休みですね。
蕨平橋の袂にはこんな双体道祖神がありました。2人並んで仲睦まじい夫婦なのでしょうか。
その横には自転車マークと自転車コースの案内板がありました。このコースは『白馬小径』と言うようです。
ここは『59 蕨平(わらびだいら)』。そしてその前後のポイントの方向と所要時間が書かれています。
たまたまですが私たちはここからこの案内板に見える『白馬グリーンスポーツの森』へ向かいます。
しかしその道はご覧の通りの砂利道。対岸は舗装路だったんですが。。。
そう言えばかつてこの辺りに来た時に、自転車ルートが地道だったのに驚いたことがあります。
ほとんど舗装路しかない都会に住んでいると、自転車ルートはすべて舗装路と思ってしまう危うさがあります。
下河原大橋までやって来ました。
右岸の道はこの先も砂利道なので対岸は舗装路だろうと、渡ってみます。
ところが下河原大橋から上流側の道はこれも砂利道でした。(泣)
ともかくもその砂利道をちょっとえっこらよっこらして、『白馬グリーンスポーツの森』に到着。
『白馬グリーンスポーツの森』の横を流れる姫川には吊り橋が架かっています。
これからこの吊り橋を渡って、その先にある『白馬きこりの道』の入口を調査します。
ここの姫川の東岸には僅かにコンクリートの護岸がありますが、西岸はそれがなくきれい。
五竜岳、出てこ〜い!
吊り橋を渡った姫川の東岸には一応道はありますが、これはあまり整備されておらず、ご覧の通りに草で埋もれそうです。
吊り橋から50mほど南下すると小さな沢が姫川に落ちています。
この近くに『白馬きこりの道』の入口の一つがあるはずです。地図で見るとそれは沢の北側のようなので、うっかり見過ごして来てしまったようです。
少し戻ってみるもそれとはっきりわかる入口は見つかりません。
しかしよく探すと、もう薮に埋もれたとでも言うべき、道とも言えないような道が沢のすぐ横に見つかりました。ここを入って少し奥へ進んでみましたが、道は入口より僅かにしっかりしていますが、かなりの斜度で上っています。これはとても私たちの自転車では無理です。
『白馬きこりの道』はいくつかのルートに分かれていて、ここは元々自転車で走るのは無理と考えていたところなのですが、それでも想像以上に厳しそうなので、明日は自転車は諦めてハイクすることにします。
ここでオレンジ色の鮮やかな花を見つけました。
センノウの仲間のようです。小さい花なのですが背景が緑色一色なのでよく目立ちます。
このあとはやることがないので『白馬きこりの道』の自転車で行けそうなルートを調査しようかとも思いましたが、そこは標高が1,000mほどあり、ここから300mも上らなければなりません。暑くなって来たのと300m上る心の準備ができていないので、これは止めました。
ということでここから宿に引き揚げます。
姫川の右岸を行き赤坂橋で折り返そうと思いましたが、赤坂橋には獣除けのビリビリ電線が張り巡らされ通行止めになっていたので、その先の姫川橋へ向かったのですが、ここで道がなくなり、護岸のコンクリートの上を進むことに。
しかしなんとかかんとか姫川橋に出ることができました。
落ちなくて良かった。。。
姫川橋からは姫川の左岸を戻ります。
これは舗装路の穏やかな下りで快適!
景色もいいですね。
この先には白馬三山が見えそうなのですが、それらが見えていたらもっと良かったけれど。
横の五竜のスキー場あたりに一機のパラグライダーが舞っています。
一昨日行った五竜のテレキャビンのとおみ駅にパラグライダーの看板が出ていたので、このあたりにテイクオフ場があるのでしょう。
宿へ戻るには平川を渡らなければなりません。そこにはR148の平川橋と地方道の白馬オリンピック大橋が架かっています。
白馬オリンピック大橋は眺めが良い橋と聞いた記憶があるので、国道をパスして白馬オリンピック大橋へ向かいました。
白馬オリンピック大橋から北東を望めば、そこには姫川の東に並ぶ山並みが見えます。
そして西を見れば、正面に八方尾根。
その右には白馬三山があるはずですが、この時はそれらはまったく見えず。
白馬オリンピック大橋を渡ったら大糸線を渡り、その東側の田んぼの中を進みます。
すくすくと育っている緑色の稲が美しい道です。
そば畑がありました。信州といえば蕎麦ですものね。
そばは多くは『夏そば』と『秋そば』に分けられますが、花期は前者は6月下旬から7月初旬頃、後者は8月下旬から9月上旬頃だと思います。この畑は秋そばらしく、ちらほら白い花が見られます。
蕨平橋の近くまで戻ってきました。姫川の川岸には小さな黄色い花が咲いています。特に植えたわけではないと思いますが、結構きれい。
蕨平橋に出たら本日の黒菱林道ダウンヒルと姫川ポタリングは終了。スーパーマーケットで買い物をして宿へ。
ここが私たちが一週間お世話になる Hakuba West Coast Inn です。右の大屋根の家にはオーナーが住んでいて、私たちは左の離れ的なゾーンを借りています。
なぜ West Coast なのかと思ったら、オーナーは最近ここにやって来た方で、このあたりは白馬村では西の方なので、なんとなくそういう名になったと。Coast は一体どこから来た?(笑)
昨日ペタッチが、今日レイナとレイが帰ってしまい、明日にならないとユッキーはやって来ないので、今日はサイダーとサリーナの2人だけです。
で、昼は手抜きでそうめん。(笑)
でも夕食はもうちょっとだけ手をかけてサーモンを焼いてみました。
サーモンは本当は昨日焼こうと思っていたもので、ローズマリーはペタッチの置き土産を使わせていただきましたよ〜
今日は車で黒菱林道を上って、そこを自転車で降りてくるだけというらくちんコースでしたが、白馬には涼むためにやってきたので、こういう遊び方もたまにはいいでしょう。
さて明日は先ほど調査した『白馬きこりの道』を散策します。入口部しか観察しませんでしたが、結構きつそうでした。どうなるかな。