2022年の紅葉企画第一弾は日光です。
浅草から東武日光線の特急列車に揺られていると、鹿沼のあたりからか、日光の男体山(2,486m)が車窓に姿を見せはじめます。
その姿が徐々に大きくなり、日光が近づいたことを知らせてくれます。
そしてそのその横に女峰山(2,483m)も見えてきます。
この車窓から見えているのは、左より、男体山、大真名子山(2,376m)、小真名子山(2,323m)、女峰山(2,483m)、赤薙山(2,010m)といったところ。
忘備録として特急スペーシアの荷物置場を紹介しておきます。
スペーシアは車両最後部の座席の後ろのスペースが狭く、私たちの自転車はそこに置けません。しかし3号車のかつてブッフェだったところと座席の間に荷物置場がありました。スペーシアにはこの荷物置場があるものとないものとがあるようなのでややこしいですが、今回はあったのでここに自転車を収納することができました。
私たちを乗せた特急スペーシアは事故の影響で1時間少々遅れて13時少し過ぎに日光に到着。
今日は『霧降の滝』とそのすぐ近くにある『隠れ三滝』をハイキングしようと思っていたのですが、これらを全部巡るのは時間的に厳しくなりました。
プラットフォームの横の木々は少し紅葉しています。
東武日光駅の駅舎は大屋根で、どこか山小屋を思わせる造りです。
身支度を整えて、いざ霧降の滝へ向け、出発。
東武日光駅から霧降の滝までは3km少々と距離的にはとても近いのです。
道は霧降高原へ向かうr169栗山日光線で、すぐに霧降大橋で大谷川(だいやがわ)を渡ります。
大谷川の向こうには、男体山、大真名子山、女峰山、赤薙山がくっきり。
霧降大橋を渡り少し行くと、霧降高原を経て栗山まで約1kmごとに設置されているというチェーンソーアートによる最初の道標があります。『基点 海抜550 ようこそ霧降高原へ』 海抜550はこの地点が海抜550mだということですね。
そしていきなり8%の標識! ちなみに最初の道標から霧降の滝の駐車場までは3kmで215mの上り、平均勾配7.2%です。
助走区間がなく、いきなり8%というのは結構しんどいですが、これがすぐに10%ほどに上がるので最初からハヒハヒです。
駅のプラットフォームの横では少し紅葉が見られたものの、その後はまったく紅葉した木はなかったのですが、標高が700mを超えると、極僅かに色付き始めた木々が現れるようになります。
道標のNo.3が現れました。 この彫像は狸でしょうか。いや熊かなぁ。確かこれらの彫刻は霧降高原の動植物をモチーフにしていたと思います。
今回の企画は霧降高原をメインとしたものなのですが、早起きが苦手なサリーナは東京を早朝に出発して、その当日に霧降高原まで上るのはきついということで前泊することにしたのですが、さて、今日はどうでしょうか。
今の所、順調に上れているようではあります。
駅前を出発して30分ほどで霧降の滝の入口にやってきました。
r169栗山日光線を離れ、霧降の滝の駐車場に到着すると、
おっ、紅葉してる!
黄緑色からオレンジ色、そして朱色へと移行しつつあります。
ここからは赤薙山のさらに右手に丸山(1,689m)が見えます。明日は霧降高原のキスゲ平からあの丸山の中腹にある展望台まで上るつもりです。
さて、入口で紅葉と丸山を眺めたら、霧降の滝の観瀑台へ向かいましょう。
この霧降の滝の駐車場から観瀑台までは距離にして400〜500mで、10分ほどで観瀑台に到着。
これが霧降の滝です。
霧降の滝は霧降川に落ちる二段の滝で、かの葛飾北斎も『下野黒髪山きりふりの滝』という画題で描いているのですが、この観瀑台から滝まではかなり遠くて、しかも木々が視界を遮っていて、はっきり言ってあまり感動的ではありません。
下段の滝を望遠で見れば、なるほど、霧降の滝の名の由来とされる、岩で砕けた流れが飛沫となり霧のようになる様子が僅かに感じられますが。
『まあ、ここは紅葉が増したらきっときれいね。』と、それなりに満足なサリーナ。
この滝が名瀑とされたのは、おそらく北斎の絵にあるように滝のすぐ近くまで行って眺めることができたからだと思います。現在でもちょっと頑張れば下の滝のすぐ近くまで行けるそうですが、これは機会があったら。
さて、霧降の滝からはその少し北に位置する隠れ三滝へハイキングルートで向かいます。
しかしこの道はすぐに草茫々になり階段も出てきたので、戻ってやり直し。
素直に栗山日光線を行きます。
ほどなく左に分岐する道とチロリン村の看板、そしてバス停の『隠れ三滝入口』が現れます。その向かいが隠れ三滝の入口です。
一般車両進入禁止のゲートがあり、そこに自転車を駐輪して、ここからは徒歩で三滝へ向かいます。
ゲートから先もしばらくはアスファルトの舗装路が続いています。このあたりには旧会津裏街道が通っているようですが、それとこの舗装路とは関係があるのかないのかは私には良くわかりません。
穏やかに下って行くと丁子ヶ沢のカタクリ橋に出ます。
このカタクリ橋を渡ると、丁子滝への案内標識が立っていました。
ここからは丁子ヶ沢に沿って下って行きます。
丁子ヶ沢は小さな沢ですが、なかなかいい感じです。
その丁子ヶ沢が急に落っこちています。そこに細い滝が現れます。これが隠れ三滝の一つの丁子滝でしょうか。
滝の横に廻ってみると、上から見たのとはずいぶん印象が異なり、滝らしく見えてきました。
この横に『丁子滝』の表示があったのでこれが間違いなく丁子滝です。
規模的にはかなり小さく、言うなればどこにでもあるような滝ではありますが、姿が整っていて間近で見られるため、好印象です。
さて、続いて玉簾滝へ向かってみましょう。
玉簾滝は丁子ヶ沢が流れ込む霧降川の上流にあります。
その霧降川に架けられた丸太の橋を渡って進みます。
霧降川もとても素敵な沢です。
しかしこの河原は岩だらけの上少し濡れており、かなり歩きにくいです。滑って落っこちそう!
滑る岩とちょっと格闘しつつ霧降川を上って行くと、
それらしい滝が現れました。これが玉簾滝でしょう。落差はあまりありませんが、岩場を滑り落ちる姿がきれいな滝です。
さて、この先には北向きに落ちるマックラ滝があるのですが、そこまで行くとマックラになりそうなのでこれはまたの機会に。
隠れ三滝入口まで戻り、自転車をピックアップして霧降の滝の近くにある今宵の宿に向かいます。
私たちの宿はバブルの頃にでも開発されたのだろう別荘地のようなところにあります。
栗山日光線からこの別荘地の中を行く道に入ると、これが激坂で即ハヒハヒ!
これが今宵お世話になるペンションの壱番館。西洋スタイルの洒落た造りです。
ペンションとなれば食事はもちろん西洋風。豪華前菜、野菜のスープ、そしてメインディッシュはステーキ!
デザートがすごかった〜