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紅葉の霧降高原

紅葉の霧降高原 2日目

開催日 2022年10月22日(土)曇り
参加者 レイナ/レイ/サリーナ/サイダー
総合評価 ★★
難易度 ▲▲
走行距離 58km
累積高度 1,300m
地域 関東

霧降高原
霧降高原

コース紹介

日光の『霧降の滝』近くから霧降高原のキスゲ平まで上って、小丸山展望台から紅葉が広がる絶景山並みを眺望します。大笹牧場で牛さんと遊んだら鬼怒川に沿って五十里湖まで下り、湯西川を遡って湯西川温泉で美肌の温に浸かります。

動画(06'41" 音声:BGMのみ)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻  ルート 備考
所野
730m
START 発07:55 r169 泊:壱番館/10,000円
霧降高原キスゲ平
1,350m
9km 着09:50
発11:20
r169 レストハウス、女峰山小丸山展望台まで往復1h
1,445段の天空回廊up240m
六方沢展望台
1,435m
10km 着11:35
発11:45
r169 駐車場
六方沢橋
1,435m
11km 着11:50
発11:55
r169 橋の200m先道標No.13の1,445mが本日のピーク
大笹牧場
1,035m
18km 着12:20
発13:15
r169 昼食
栗山ふるさと物産センター
720m
25km 着13:35
発13:35
r249 WC、鬼怒川
黒部ダム
690m
26km 着13:40
発13:50
r249 鬼怒川
湯西川温泉駅
600m
43km 着14:55
発15:05
r249 道の駅湯西川
水の郷大つり橋
700m
55km 着15:55
発16:20
r249 湯西川
湯西川温泉
740m
58km 着16:30
泊:湯西川館本館
/11,550-4,620=6,930円/0288-98-0316
日の入り16:57/日光市東武沿線おでかけ情報

朝の日光朝の日光

霧降の滝の近くの宿の窓から外を眺めると空は真っ白。曇り空です。今日は晴れの予報ですからこれからに期待しましょう。

日光は至るところ坂だらけで、この別荘地もかなりの勾配の斜面地ですから、前の家の屋根越しに南の山が見えます。

朝食朝食

この宿の朝食は8時からだったのですが、今日は霧降と土呂部(どろぶ)の二つの峠を越えなければならないので、無理を言って少し早めに用意していただきました。

スクランブルエッグが絶妙でとてもおいしいです。朝からリッチなごはん!

壱番館壱番館

私たちが一晩お世話になった壱番館。

準備を整えていざ出発。

r169栗山日光線r169栗山日光線

別荘地の中を下るとすぐにr169栗山日光線に出ます。ここからはまず霧降高原のキスゲ平を目指しますが、そこまではこの一本道で上り一本!

昨日訪れた霧降の滝の入口を過ぎると、道路の上の大きな電光掲示板に『r249黒部西川線 全面通行止め』の表示が。え〜っ、なに〜ぃ、土呂部峠が抜けられない・・・ ここにはこれ以上の情報がないので、キスゲ平で詳細情報を入手してから検討することにしましょう。

赤薙山赤薙山

ショックな上に道脇の道路標識には9%の文字! ちなみにキスゲ平までは8.8kmで670mの上り、平均勾配7.6%。

チロリン村の看板の前の隠れ三滝の入口を過ぎると程なく、赤薙山(あかなぎさん=2,010m)が見えてきます。空には青い色も少し見え始めました。あの青がもっと広がると、今日は素晴らしい日になると思います。

赤薙山と丸山赤薙山と丸山

その右手には丸山(1,689m)が見えます。キスゲ平に到着したら、あの丸山の中腹にある展望台まで上るつもりです。

上るサリーナ上るサリーナ

昨日前泊してゆっくり休んだので、今日はなんとか上れそうなサリーナ。

このコースは平均勾配はきついのですが、斜度がほとんど一定でアップダウンが少ないのでペースが乱れず、まあまあ走りやすいと言えるでしょうか。

標高900m標高900m

標高が900mを超えたあたりから、木々に紅葉が目立つようになります。

ここはニュー霧降キャンプ場。

みち標みち標

昨日の上り始めからあったチェーンソーアートですが、これは『みち標(みちしるべ)』と呼ぶそうです。ここの彫刻はフクロウと鹿のようですね。

霧降高原道路(現r169栗山日光線の一部)が2006年に無料化されたのを機に作られたようで、2008年に完成、日光から栗山まで、全部で27あるようです。

丸山へ向かうサリーナ丸山へ向かうサリーナ

丸山が正面に現れました。ずいぶんその姿が大きくなったような気がします。

紅葉と赤薙山紅葉と赤薙山

道が向きを変えると、今度は赤薙山。このあたりは赤薙山と丸山が行ったり来たり。

1時間ほど走ると標高が1,000mを超え、ちょうどそこに退避所があったのでちょっと休憩です。

中ノ沢あたり中ノ沢あたり

こんにちわ〜、と言ってロードバイカーが一人私たちを追い抜いて行ったので彼の姿を目で追うと突然、オレンジ色の光が目に飛び込んできました。

中ノ沢あたりその2中ノ沢あたりその2

ここは標高1,060mで、小さな沢が中ノ沢に合流するあたり。

いよいよ紅葉のピークゾーンに入ってきました。

中ノ沢あたりその3中ノ沢あたりその3

中ノ沢はこのすぐ下流でヒネリギ沢に合流しています。ヒネリギ沢は日光の霧降大橋のところで大谷川に流れ込む鳴沢の上流です。

いくつもの沢が作る小さな山並みが、色とりどりの紅葉により深味を与えています。

紅葉を眺めつつ走るサイダー紅葉を眺めつつ走るサイダー

この景色に満足げなサイダー。

赤薙山近景赤薙山近景

赤薙山がかなり近づいてきました。

山は近づくとそれ自体は認識できなくなります。この赤薙山もだいぶ山景が崩れ、いくつもの山に分かれてきました。丸山はこの一番右に見えているものなのか、それともさらに右にあるのか良くわかりません。

青空がだいぶ広がってきました。

赤薙山へ向かうサリーナ赤薙山へ向かうサリーナ

しかし反対側はまだ雲に覆われていて、陽の光が強くないのが少し残念です。

あの上がキスゲ平あの上がキスゲ平

赤薙山がどこかに消えてしまうと、正面にはなだらかな丘が広がっているように見えます。

目指しているキスゲ平はあの上のようです。

標高1,250m標高1,250m

標高が1,250mになりました。キスゲ平が1,350mですからあと100m!

丸山丸山

丸山が再び登場。

キスゲ平はあの山の下にあります。

高原山高原山

右手の視界が開くと山並みが連なり、その中央に高原山が三つの頂を並べています。

手前の尾根の木々はいい色に色付いています。

霧降高原キスゲ平霧降高原キスゲ平

キスゲ平到着!

道路際の小さな表示板には標高1,335mとあります。ここまでよく上りました。かかった時間は予定通りの2時間。

天空回廊登り口天空回廊登り口

さて、レストハウスで一息付いたら小丸山展望台まで登ります。

小丸山展望台は天空回廊と名付けられた1,445段の階段を登り切った丸山の中腹にあり、丸山や赤薙山へのトレッキングコースに組み込まれてもいます。

天空回廊序盤天空回廊序盤

天空回廊の階段は木製でとても良く整備されています。

序盤は勾配が緩やかなのですが、

天空回廊中盤天空回廊中盤

上るにつれ急勾配になってきます。

天空回廊より東を望む天空回廊より東を望む

景色もどんどん変わってきて、そのうち絶景が広がるようになりました。日光ってこんなに山があったんだ!

天空回廊の上の方の紅葉はピークを迎えています。(TOP写真) キスゲ平まで自転車で上ってきたあとさらに小丸山展望台まで登るのはきついと思ったのですが、サンダリアスがぜひ登れというので上ってきたのですが、その甲斐がありました。

サイダー&サリーナサイダー&サリーナ

しかしやはり疲れてきたのと時間切れで、1,200段でギブアップ。(笑)

ところでr249黒部西川線の通行止めですが、レストハウスの事務所の方がいろいろ調べてくれたのですが、どうやら自転車も通れないらしいとのことで土呂部峠は断念、栗山から五十里湖経由で湯西川温泉へ向かわざるをえません。今日は栗山でレイナとレイと待ち合わせをしていたので、待ち合わせ場所を湯西川温泉駅に変更しました。

キスゲ平から六方沢橋へキスゲ平から六方沢橋へ

この情報収集に時間が掛かってしまい、キスゲ平の出発は予定より20分の遅れの11時20分。

キスゲ平からは大笹牧場へ向かいますが、六方沢橋までは上りが続きます。

六方沢橋へ向かうサリーナ六方沢橋へ向かうサリーナ

『え〜、ここで上りは終わりだと思っていた〜』 と、ショックを隠せないサリーナでした。

しかし道の勾配はいくらか緩くなったようです。そしてキスゲ平の手前で見たように右手の視界が開き、そこに気持ちの良い景色が広がっています。

六方沢展望台より高原山を望む六方沢展望台より高原山を望む

前方に駐車場が出てきました。六方沢展望台です。

紅葉の向こうに高原山。

陽の光があったらな〜

筑波山筑波山

視線を南に向けると、ん、雲の上に二つの頂が。

あれは紛れもない筑波山! 筑波山ってあんなに高かったんだ〜 いえいえ、日光の山々が低いんですね。

六方沢橋六方沢橋

六方沢展望台から道はフラットになり、すぐに六方沢橋に到着。

六方沢橋下の紅葉六方沢橋下の紅葉

六方沢橋から下を覗くと、色とりどりの紅葉が。

紅葉は全体として見ればまだ序盤で、もう一週間ほどで見頃といったところでしょうか。

六方沢橋から東を望む六方沢橋から東を望む

標高1,450m標高1,450m

六方沢橋からはごく僅かに上って、本日の最高地点標高1,450mに到着。

みち標はNo.13で、彫刻は牛の親子でしょうか。

大笹牧場への下り大笹牧場への下り

この最高標高地点からは大笹牧場へ下ります。

大笹牧場の紅葉大笹牧場の紅葉

ビューンと下って行くと紅葉の向こうに大笹牧場の白いフェンスが見えました。

ん〜ん、ここには牛さんはいないようです。

大笹牧場大笹牧場

さらに下って大笹牧場のコア施設に到着。

ここで昼食休憩です。このレストランではジンギスカンが名物らしいのですが、さすがにここでまったりはできないので、私たちはカツカレーをいただきました。ビーフカレーにカツを載せたやつでした。さすがに肉を売り物にしているだけあり、おいしかったです。

赤薙山とブラウンスイス牛赤薙山とブラウンスイス牛

大笹牧場からは栗山に下ります。

レストランを出るとすぐ、牛が数頭いるのを発見。大笹牧場ではブラウンスイス牛が飼われているようなので、たぶんそれでしょう。

鬼怒川鬼怒川

栗山に下ると鬼怒川が現れます。

今見えているあたりは日光市黒部で、橋は青柳大橋。

黒部ダム黒部ダム

青柳大橋のすぐ下流には黒部ダムがあります。富山県にあるあの有名なダムと同じ名前ですが、完成したのはこちらの方がずいぶん早いです。

黒部ダム近景黒部ダム近景

このダムは1912年(大正元年)竣工で、日本初の発電専用ダムだそうです。このダム以前にもいくつかダムが造られましたが、それらは水道用専用だったということですね。

黒部ダムは1987年に改修されましたが、3次元曲面の美しい石張りの堰堤が建設当時の面影を残しています。

栗山ふるさと物産センター栗山ふるさと物産センター

大笹牧場から下ってくるとr23川俣温泉川治線に出ます。そこにあるのが栗山ふるさと物産センターで、ここでは軽い食事ができ、土産物を買うことができます。

ここの方にもr249黒部西川線のことを聞いてみましたが、やはり湯西川温泉へ抜けるのは難しそうでした。もし黒部西川線を行って通り抜けできないとダメージが大きいので、潔くここからは五十里湖へ向かいます。

栗山の紅葉栗山の紅葉

黒部ダムより下の鬼怒川は水量がぐっと減っており、渓流の趣です。

日蔭日蔭

鬼怒川に沿って小さな集落が点在します。

ここは日蔭というところ。

竹の上橋より鬼怒川上流を望む竹の上橋より鬼怒川上流を望む

竹の上橋に差し掛かると、鬼怒川の切り立った岩が目に入ります。ここはまるでなんとか峡谷のよう。

竹の上橋より鬼怒川下流を望む竹の上橋より鬼怒川下流を望む

同じ橋からの眺めでも、上流側と下流側では様相が異なるのが面白いです。

八汐大橋八汐大橋

五十里湖に下るまでに何度か鬼怒川を渡るのですが、これは川治ダムによって堰き止められた鬼怒川が八汐湖になったところに架かる八汐大橋で、その先に田茂沢トンネルが口を開けているのが見えます。

川治ダム川治ダム

田茂沢トンネルを抜けるとすぐに川治ダムが見えます。

このあたりは標高600mほどなので、紅葉はまだ、これからです。

五十里湖と海尻橋五十里湖と海尻橋

葛老トンネルを抜け鬼怒川の支流の男鹿川沿いに入ると、そこは五十里ダムで堰き止められた五十里湖で、後ろに見えているのはその左岸に渡る海尻橋です。

このあたりが本日の最低地点で標高600m。ここからはごく穏やかながらも上りになります。

道の駅 湯西川道の駅 湯西川

湯西川温泉駅に到着。駅の隣は道の駅湯西川で、東武ワールドスクエアから走ってきたレイナとレイと無事合流です。

さて、ここからは今宵の宿がある湯西川温泉に向かいます。実は湯西川温泉は湯西川温泉駅からかなり離れており、r249黒部西川線を13kmほど西へ行ったところにあります。駅を降りてうろうろしないようにね。

サリーナ、レイ、レイナサリーナ、レイ、レイナ

道の駅の前から川沿いを行く旧道らしき道があったのでこれを行こうと思いましたが、工事中の看板があったので通りがかった方に尋ねると、やはり行き止まりとのこと。2012年に湯西川ダムが完成したので旧道はほとんど水没してしまったのですが、ここはダムの下流なので残っていたようです。

仕方がないのでr249黒部西川線を行きます。

湯西川湖湯西川湖

この筋の川は湯西川。湯西川ダムで堰き止められたそれは湯西川湖を作り出しています。湯西川ダムは明日立ち寄るので今日はパス。

実はこの道はトンネルだらけで自転車向きではありません。予定では明日の朝に湯西川温泉から下るのに使うつもりでした。朝は車が少ないし、下りだと早く通過できますですから。

天狗岩大橋天狗岩大橋

トンネルを紹介してもつまらないので、ここからは良いところだけを。

このルートも湯西川を何度も渡るので橋がたくさんあります。これは天狗岩大橋。

標高720m標高720m

道の駅から高度で100mほど上りここの標高は720m。

山はうっすらと色付き始めました。

仲内大橋仲内大橋

先に見えてきたのは仲内大橋です。道の駅からここまでは、湯西川ダムによって水没したのか集落はありませんでしたが、あの橋の先には仲内という集落があります。

このすぐ左手を流れる湯西川には、かつての湯西川ダムで現在は仲内ダムと呼ばれる小さなダムの跡があります。下に下りる旧道を行くと見られるのですが、この日は時間と心にあまり余裕がないのでパスしました。

水の郷大つり橋水の郷大つり橋

仲内の先は川戸で、そこには『水の郷』という大きな温泉施設があり、湯西川に大つり橋が架かっています。

この大つり橋、渡っても何もありません。

水の郷大つり橋より見た湯西川水の郷大つり橋より見た湯西川

でもまあ渡ってみましょう。

権現橋権現橋

水の郷大つり橋でちょっと笑ったら、いよいよ湯西川の温泉街に入ります。

紅葉のもみじ紅葉のもみじ

小さな朱色の権現橋を渡ると、大きな旅館の入り口のもみじが赤く染まっていました。

湯西川温泉街湯西川温泉街

この旅館の前を過ぎると大小の旅館や民宿がいくつも出てきます。

温泉街の規模はそう大きくはなく、すぐに私たちの宿に到着。

湯西川館本館の夕食湯西川館本館の夕食

今宵の宿は、その名も湯西川館本館! 湯西川温泉でこの名はいかにも老舗らしいです。

ここには源泉が二つあり、両方とも掛け流しです。大浴場と露天風呂は『高手観音の湯』、そして檜と十和田石でできた二つの貸し切り風呂は『前山源泉』。貸し切り風呂の方は僅かに硫黄臭が漂っているように感じますが、どちらも無色透明のアルカリ性単純泉で、いわゆる美人の湯です。

骨酒骨酒

ゆっくり温泉に浸かって美人になったら、骨酒で乾杯!

今日は通行止めのアクシデントがありましたが、なんとか湯西川温泉にたどり着けてよかったです。紅葉は狙いの通りに標高1,000m以上のところはまずまずでした。盛期の紅葉はもちろん良いのですが、早い時期の紅葉は色がたくさんあって縮れた木がないのがいいですね。盛期の紅葉を強い色彩の油絵に例えるなら、早い時期のそれはパステル画です。

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