0509-2
王滝村~王滝林道~白巣峠~渡合温泉
開催日 | 2005年05月29日(日) 曇り |
参加者 | ミワプッチ/サイダー |
総合評価 | ★★☆ |
難易度 | ▲▲△ |
走行距離 | 42km |
地域 | 甲信越 |
御岳山
ダート三昧の上級者コースです。まず御岳湖から北に向かい緑深い王滝林道を進みます。ほぼ全面ダートですが、ある程度締まっているのでMTBでなくても大丈夫。しかし熊が出ますから要注意です。林道のゲートを出ると御岳山がすばらしい姿を現します。しかしここの路面は荒れているので特に注意が必要。
伝上川、濁川を下り王滝川沿いに白巣峠へ向かいます。ここは舗装路で勾配も5%程度と、さほど難易度は高くありません。しかし白巣峠から渡合温泉へはダートの下り。特に最初の方はかなり瓦れていて上級者向きです。ボロボロになった体は人里離れたすばらしい渡合温泉で癒しましょう。
コースの大半は原則進入不可のところですから、自己責任で。とにかく慎重な計画と慎重な行動が要求されます。途中に水や食料を調達できるところはありません。これらの代償はすばらしい緑のシャワーと御岳山!
地図ベース:国土地理院20万分の1ベース 山旅倶楽部提供 (描画:カシミール3D 他)
地図:Googleマップ/gpxファイル/GARMIN Connect/Ride With GPS
発着地 | 累積距離 | 発着時刻 | ルート | 備考 |
---|---|---|---|---|
王滝村 | START | 発08:30 | 鈴ケ沢 | |
王滝林道 | 6km | 着09:40 | 王滝林道 | ダート。熊が出た! |
伝上川 | 18km | 着12:25 発13:00 |
濁川、王滝川、白川 |
お昼 |
白巣峠 | 34km | 着15:15 発15:30 |
下りは壮絶なダート |
|
渡合温泉 | 42km | 着17:05 | 泊:渡合温泉 0573-79-2222 2食付 12,000円 ★★☆ |
王滝村中心部から王滝林道へ向かう
薄曇りの朝、さわやかで走るには最適の気候です。
今日のメインは王滝林道、まず王滝村の中心部で林道の様子を訪ねると、
『あまりお薦めはできませんね~、熊が出ますから。鹿も猪も出ますよ。行くんなら十分気を付けてね。』
とりあえず通行出来そうなことがわかったので、鈴ケ沢沿いに北へと向かいます。すると正面に御岳山が!
山深い景色
しばらくは快適な舗装路。登るにつれて徐々に山深くなってきて、いい感じに。
『熊と鹿と猪、遭うんならどれがいい?』 とサイダー。
『くま~!』 とはミワプッチ。
この時はほんの冗談のつもりだったのですが。。
砂利道を行く
舗装路だった道はいつしかダートに。しかしまだ十分広く車も通れます。
行く手が見えなくなり、カーブを曲がると沢を越えます。するとゲートがありました。いよいよ王滝林道です。地元の人が山菜を取りに来ていたので再度確認します。
『ここを滝越まで行きたいんですが。』
『滝越まではけっこうあるけど、行けるよ。きいつけてな~』
ここから王滝林道
ゲートを抜けると道幅が狭まり、左手は大きく落ち込んだ谷に。うねうねとしたカーブの連続です。そのひとつを曲がると、
『キャー、くまぁ~!』 とミワプッチ。
前方20~30m先で、真っ黒なコロコロした子熊がこちらを見ています。目が合うとそそくさと谷に消えて行きました。
子熊がいるということは親熊も近くにいるということでしょう。
『あ~、びっくりした~。熊、はじめて見たよ。』 とオロオロのサイダー。このあとミワプッチはベルを鳴らしっぱなし、サイダーは『ホ~イホイ、熊出るな~~』 と叫びつつ進むことになったのです。
行く手に 御岳山
途中に原生桧の伐採跡があり、作業員に遭うと、ちょっとホッとします。
『どれどれ、あ~、いいにおい~』 とチップを手に取り匂いを嗅ぐミワプッチ。
伐採跡からも林道はまままだ続きます。『やった~、舗装路だ!』 との喜びも束の間、すぐにダートに。
林道に入り2時間が過ぎ、よろよろし始めたころ、ようやく出口のゲートが見えました。そこを抜けると正面に、あの御岳山がド~ン!
林道を抜ければ
『やった~、林道抜けたね!』 と喜びのミワプッチとサイダー。
しかし前方を見た瞬間、その喜びの眼差しは恐怖のそれへと変わっていたのです。路面は荒れ、右手は落石避けのネットが張られた山、左手は谷、そしてガードレールはボコボコ!(TOP写真参照)
慎重に急いでここを通過し、山の反対側に下るとそこは伝上川です。なんと登山の為のバスが停まっていてびっくり。
ようやく一息ついて、おむすびを広げました。
ひっそりとした湖
さて、ここからの予定はさらに林道に入り滝越までの予定でしたが、もうダートは沢山と濁川沿いに王滝川まで下ることにします。最初は舗装路だったこの道も途中はダートで、精神的にダメージを受けます。
王滝川の上流には山の崩落によりせき止められて、自然にできた神秘的な湖がありました。初心者のカヌー練習にもってこいのところのようです。
幾筋もの川を渡る
王滝川を離れ白川沿いになると、道の両側にクマザサが。山の雰囲気も徐々に変わってきます。
『またクマに遭遇するんじゃあないだろうね~』
そして勾配も徐々に増してきます。前半のダートで体力を消耗した身体にムチ打ちながら、ダラダラと登ります。
白巣峠への上り
白川を離れるといよいよ最後の上り。
『白巣峠って、標高いくつだっけ?』
『たしか、1,600mくらいだったかな…』 とミワプッチ。
『え~、そ、そんな~ぁ。滝越は800mくらいだったよ、それじゃあ登りきれないよ~。。』
『あっ、間違えたかな。1,300mくらいだったかも。』
白巣峠
『あそこのカーブを曲がったら頂上かな~』
『まだ先だよ~』
東へ向かうダートの道が分岐します。それを行けば本来の白巣峠を経て真弓峠から付知に抜けられるようですが、とても瓦れていて行けないそうです。
この分岐を過ぎ、二つほどカーブを廻るとようやく白巣峠に到着。
『やった~、あとは豪快に下って温泉に浸かるだけだね!』
つづら折れが続く
しかし…
またまたゲートがあります。そしてその先に見たものは…
壮絶なダートの下り。しかも少々瓦れている。 登りの汗がスーと引いてゆくのを感じたサイダーでした。
一方のミワプッチ、『ここはダートって宿の人に聞いていた。』 と、事も無げに下りはじめます。
砂利道、しかも雨
しかしそのミワプッチも次ぎのアクシデントで顔から血の気が引くことに…
下り出したとたん、薄曇りだった空がにわかに暗くなり、ゴロゴロ、ドドーっときたのです、夕立ち!
残念ながら、雨中走行の写真はありません。何故かって? 強烈な下りで、さらに雨とあっては写真を撮るどころではないのです。
滑るブレーキレバーを握りしめて慎重に下るも、あちこちでスリップ。そして体はグショグシャ。
渡合(どあい)温泉に到着したときには二人ともヨロヨロで、宿までの最後の階段は本当に辛かった。温泉に浸かると痺れた手が血液を欲し、チリチリチリ、ホワ~ン、ホワ~ン、と疼くのでした。
ランプの宿
『親熊に出会わなくてよかった~。無事着けてよかったね~』 とサイダー。
『二日で一年分のダート走った~。今年はもうダートはおしまい!』 とはミワプッチ。
この宿には電気が来ていません。自家発電で最低限はまかなっていますが、あちこちにランプが灯り雰囲気満点。部屋の電気も10時には消灯。渓流のサラサラという音が子守唄のように耳に心地よく、ゆっくりと一日を振り返る暇もなく、爆睡!(笑)
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